10年後に活きる人脈のつくり方(河上純二)の書評

people sitting on chairs inside room10年後に活きる人脈のつくり方
河上純二
日本能率協会マネジメントセンター

本書の要約

自分のパーパスをつくり、あるべき姿を描くことで、現状とのギャップが明らかになります。未来の理想の姿からバックキャスティング(未来逆算)することで、本当にやるべきことが見えてくるのです。「知識」「経験」「人脈」「人柄」の4つを兼ね備えることで、自分の市場価値を高めることができ、周りの人からオファーをもらえるようになるのです。

これからの時代に人脈が必要な理由

もはや悠長に構えられる時代ではなくなったのです。自分の存在をしっかりと示すこと、そこから自分の成長、自分の幸せな未来を築くためにさまざまな人たちと接点を持つ活動を早く行う必要があるのです。(河上純二)

世の中には、自分と同じような考え方でキャリアを進んでいる人がいます。先日のピッチイベントで、著者の河上純二氏と初めてお話ししましたが、初対面にもかかわらず、長年の付き合いがあるかのような感覚に陥りました。

河上氏は40代半ばまでサラリーマンとして働き、その後ITベンチャーの顧問や取締役として活躍しています。現在は11社のIT企業の顧問を務めています。私も同様に、ベンチャー・スタートアップの顧問や社外取締役として働いているため、今回のピッチイベントでの河上さんの話にとても共感を覚えました。

10年後や20年後に、刺激的な時間を過ごすためには、3つのポイントがあります。それは、知識、経験、人脈の充実です。これを実現するためには、多様な経験を積み重ねることが大切です。そして、その過程で得た知識を活かし、自分自身を成長させることが必要です。

また、ワクワクする仕事をしている人たちとの交流を深めることも重要です。彼らから学ぶことができるだけでなく、彼らの経験や知識が自分自身のキャリアに役立つこともあります。

これらのポイントを意識して、日々努力し続けることで、10年後や20年後にも、充実した人生を送ることができます。

20代は無差別に人に会い、30代は質のいい人脈の積み上げ、40代以降は自分にとっても相手にとってもためになる人付き合いができる、こうしたことを計画的にすることも必要なのかもしれません。

自分の長所を活かした仕事し、他者に貢献するうちに、よい人との出会いがデザインできます。これを続けるうちに、自分らしいネットワークが出来上がります。いつの間にか嫌な人との仕事が減り、好きな人だけと仕事ができるようになります。

良い人との出会いを増やすには、人との繋がりを広げることが重要です。会社以外でも様々な場所で新しい人たちと出会い、ネットワークを広げることが大切です。幸せな生き方を追求するなら、日常的に多様な人々とつながりを築いておくことが必要です。

私は、読書会やSNSの勉強会を主催したり、SNSやブログを活用することで、多くの人々とつながることができるようになりました。自分の存在や考え方を共有することで、Facebookを通じて新しい人間関係を築き、充実した人生を送ることができるようになりました。

また、書評ブログやウェブサイト、雑誌の連載、SNSなどを活用し、経営者や士業、コンサルタントの方々に役立つ情報を発信することで、多くの人々と出会うことができました。このネットワークのおかげで私のビジネスやプライベートがうまくいくようになったのです。

未来からのバックキャスティング(未来逆算)が重要な理由

セルフブランディングでは、SNSの前に考えなくてはならないことがあります。ミッション(存在意義)、ビジョン(ありたい姿)、バリュー(行動指針)です。

自分のパーパスをつくり、あるべき姿を描くことで、現状とのギャップが明らかになります。未来の理想の姿からバックキャスティング(未来逆算)することで、本当にやるべきことが見えてきます。

未来逆算をするには、自分らしさとは何かを突き詰め、自分のありたい姿、自分がこういう状況になったらよいと思うことを書き出します。できるだけビジュアルでイメージし、未来の自分になりきるようにします。

自分自身の未来について考えるだけでなく、社会や産業の変化にも敏感になることが重要です。テクノロジーの進歩に伴い、変化のスピードはますます速くなっています。しかし、その変化に柔軟に対応することで、自分の市場価値を高めることができます。そのためには、将来のトレンドを予測し、それに対応するための知識や経験を積み重ねる必要があります。

その際、業界の専門家と交流し、SNSでフォローする、書籍を読む、勉強会に参加するなど、外部の情報にアクセスし続けることが重要です。周りのプロフェッショナルにアドバイスを求めることで、様々な課題や悩みを解決できるようになります。

自分の課題や本当にやりたいことを発信することで、必要な人脈が近づいてくると著者は指摘します。

夢を実現させたいなら、強く思い続け、それを声に出して公にすることで必要な人脈を引き寄せることができます。 私の現在の仕事は11社の会社の顧問です。それこそ、副業のオンパレードのような働き方です。本業というものがありません。そんな私を見て、大丈夫ですかと聞く人がいます。そう言う人に私は、「これまでいくつもの会社でサラリーマンを務めてきましたが、いまの働き方が一番幸せです」と胸を張って答えています。なぜなら、自分が得意なことのみを徹底的に活かす働き方ができているからです。

私も著者と同じように宣言することで、夢を実現してきました。著者になりたいと周りの人に伝えることで、様々なプロフェッショナルにサポートしてもらえ、結果、出版することができました。社外取締役や顧問、上場、大学教授になれたのも、未来からバックキャスティングを行い、知識と経験を増やし、人脈を引き寄せることができたからです。

「知識」「経験」「人脈」に「人柄」が揃うことで、自分の市場価値を高められます。「傾聴」「ポジティブシンキング」「笑顔」で人に接する人は初対面の人からも信頼を得られます。「自信と謙虚のバランス」が取れている人が、人脈を広げられる人なのです。幸せな人たちとの付き合いを増やし、彼らのよいところを真似することから始めましょう。


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