中村天風 折れないこころをつくる言葉
池田光
イースト・プレス
本書の要約
クンバハカの体勢をとると、体内からエネルギーが漏れることはなくなり、逆にエネルギーが満ちてきます。さらに心は安定し、胆力が生まれ、くよくよしたり悩んだりすることが減ります。通常、私たちは心の問題を心から解決しようとしますが、クンバハカは心からではなく、体から解決しようとするアプローチです。
ネガティブな言葉が心身に悪影響を及ぼす!
どんな場合にも、「こまった」「弱った」「情けない」「悲しい」「腹がたつ」「助けてくれ」なんていう消極的な言葉を絶対に口にしないことです。(中村天風)
マイナスな状況や出来事に対処することは、誰にとっても挑戦的な課題です。しかし、心の強さを養い、積極的に対処するためには、いくつかの効果的な方法があります。言葉遣いに気をつけることや、クンバハカ法のような呼吸法を実践することも有効です。
まず、どんな時にもマイナスな言葉を使わないようにしましょう。 マイナスな言葉は、私たちの心身に悪影響を及ぼします。マイナスな言葉を口にすると、ネガティブな感情が湧き起こり、やる気が低下してしまいます。また、マイナスな言葉は、私たちの潜在意識に刻まれ、行動にも影響を及ぼします。
例えば、「私はダメな人間だ」と口にすると、本当にダメな人間になってしまう可能性があります。なぜなら、この言葉を口にすることによって、私たちは「自分はダメな人間なんだ」というネガティブな思い込みをしてしまうからです。そして、この思い込みが行動に影響を及ぼし、本当にダメな人間になってしまうのです。
マイナスな言葉を使わないためには、まず自分の言葉遣いに注意することが大切です。自分がどのような言葉を口にしているのかを意識し、マイナスな言葉を口にしたらすぐに「ごめんなさい」と謝るようにしましょう。また、ポジティブな言葉を口にするように心がけましょう。ポジティブな言葉を口にすることで、ネガティブな感情を解消し、やる気を高めることができます。
マイナスな状況に対処するためには、以下の方法も役立ちます。
・ポジティブな思考を心掛ける: マイナスな状況や出来事に直面した時には、ポジティブな思考を持つことが重要です。ネガティブな考えにとらわれず、ポジティブな視点を持つことで、前向きな結果を引き寄せることができます。自分自身に対しても前向きな言葉や励ましを送るようにしましょう。
・自己肯定感を高める: 自己肯定感を高めることは、マイナスな状況に対処する上で重要な要素です。自分の長所や成功体験にフォーカスし、自信を持つことで、困難な状況に立ち向かう力を養うことができます。
・サポートを求める: 一人で悩まずに、信頼できる人や専門家に助けを求めることは、マイナスな状況に対処する上で効果的です。話を聞いてもらったり、アドバイスを受けることで、心の負担を軽減することができます。信頼できる人やコーチングを行うことで、新たな視点や解決策を得られます。
私は嫌なことや困ったことがあると過去の自分のブログ記事にヒントを求めます。たいていのことは過去の記事で解決できるため、すぐに気持ちをリセットできます。
・ストレス管理をする: マイナスな状況によってストレスがたまりやすい場合は、適切なストレス管理方法を取り入れましょう。適度な運動やリラクゼーション法、趣味や興味を持つことなど、自分に合った方法を見つけて実践するようにします。
天風はその上で、トラブルに遭遇し、気持ちが落ち着かない時に有効な「クンバハカ法」を紹介しています。
クンバハカの姿勢を取ることのメリットとは?
うわずりとは、気持ちが高ぶって落ち着きがなくなる心理現象です。この状態は外見からも容易にわかります。声が高くなり、不安げな調子になるのが特徴です。天風は「横隔膜が上昇したことを言い表す卑近な形容詞」としてうわずりを捉えています。実際に、
うわずると横隔膜が上昇し、肩も上がってしまい、体内のエネルギーが漏れてしまいます。 では、うわずりにどう対処すれば良いのでしょうか?
天風の答えは、次の3つの要素を同時に行うことです。
①肛門を締める
②肩の力を抜き、肩を下げる
③下腹に力を充実させる。
この体勢を天風は「クンバハカ」と名付けました。この言葉は、「瓶に水を満たした状態」という意味があります。瓶を体、水をエネルギーに置き換えると、水を一滴も漏らさない瓶の形が、まさにクンバハカの体勢となります。
クンバハカの体勢をとると、体内からエネルギーが漏れることはなくなり、逆にエネルギーが満ちてきます。さらに心は安定し、胆力が生まれ、くよくよしたり悩んだりすることが減ります。通常、私たちは心の問題を心から解決しようとしますが、クンバハカは心からではなく、体から解決しようとするアプローチです。
クンバハカの体勢は、次のようなメリットがあります。
・エネルギーの漏れを防ぎ、体内のエネルギーが充実する。
・心を安定させ、胆力を養う。
・不必要な心配や悩みを減らし、心の安定を促進する。
クンバハカ法は、ヨガの呼吸法の一つで、肺の中に息を止める方法です。クンバハカ法を行うと、心身をリラックスさせ、ネガティブな感情を解消することができます。
クンバハカの体勢をとることで、体内からエネルギーが漏れずに充実し、心の安定や胆力の向上につながります。心の問題を解決するためには、心だけでなく体の状態も考慮することが重要です。 クンバハカの体勢は、いつでもどこでも行うことができます。
現代人はストレスや緊張が高まることが多くなりがちですが、日常生活や仕事の中で、うわずりを感じたら、一度クンバハカの体勢に意識を向けるとよいでしょう。体と心のバランスを整えることで、より穏やかで落ち着いた状態を取り戻すことができます。
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