Tweet&Shout 書評

Isley BrothersTwist&Shoutのタイトルをもじった津田大介氏の
新刊TWEET&SHOUT ニューインディペンデントの時代が始まるが面白かったです。
主にはクリエーター向けに書かれた書籍ですが
津田大介氏のインターネットの現代史解説として楽しめました。
同時代を生きてきた私には感慨深い一冊で
この15年の流れを整理しながら、一気に読了しました。

特に、2000年代前半のナップスターCCCDの記事にインスパイアされました。
この時代にスピーディー動けた企業が、確実にプラットフォームを握り
勝者になっている現実を我々は、しっかり認識する必要があります。

新しい動きが出てきた時にレコード業界は全く対応できず
素早くアクションを起こしたAppleに覇権を握られてしまいました。
時代は若者が変えるという音楽業界の鉄則があるにも関わらず
若者のアイデアを自分ごと化できなかったレコード業界が
負け組になってしまったのは歴史の皮肉ですね。

WALKMANとソニーミュージックを持っていたSONYに
若さやヤンチャなベンチャーマインドが残っていれば
ここまでAppleにキャスティングボードを握られなかったはずです。
「好きな時、好きな場所に音楽を持ち運んで聞く」を提唱したSONYが
失ったモノは余りに大きく、今もSONYは立ち直れていません。
失う時は一気に失うというネット時代の恐ろしさを改めて感じた次第です。

ナップスターを自らつぶした音楽業界があっという間に敗者になってしまった事実を
教訓として我々は記憶しておきたいです。
新しいムーブメントを取り込んで行くスピード感が重要なのと
「歴史は繰り返す」、この冷徹な事実を忘れないように
ビジネスをしていきたいですね。

また、TWEET&SHOUT ニューインディペンデントの時代が始まるで提唱されている
「300人を確保せよ!」というメッセージは
私たちにソーシャルメディア時代の新しい働き方を予感させます。
自らのファンを作り出せばプロフェッショナルとして生きることが可能なのです。
月500円払ってくれる人が300人いれば、月収15万円を確保できるという考えを
そろそろ日本のビジネスマンも意識し始めてよいかと思います。
ビジネスマンも働きながら自分のやりたいことをやれる時代。

逆に「300人のファンが集められなければ、プロのスキルがないんだよ」と言う
津田大介氏のメッセージを真摯に受け止め、自分を磨いていきたいですね。
自分の実力とパーソナルブランディングで
激変する時代を生き残っていきましょう。
Photo Credit  http://www.flickr.com/photos/tranchis/3708549622/
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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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