昼寝をCRP(コントロールドリカバリーピリオド)と呼んで、自分の習慣にしよう!

習慣化

近年、睡眠の健康に対する重要性が科学的に証明されるようになった。ハーバード大学、スタンフォード大学、オックスフォード大学、ミュンヘン大学をはじめとする世界中の権威ある研究機関が、この分野の先駆的な研究を行っている。研究データが示す内容は幅広く、睡眠と肥満や糖尿病の相関性はもちろんのこと、睡眠中に脳の不要な毒素が効率よく洗い流されることがわかっており、このことが睡眠を取る主な理由である可能性が高いと目されている。(ニック・リトルヘイルズ)


photo credit: Scott SM Asleep in the grass via photopin (license)

昼寝を習慣に取り入れてみよう!

睡眠不足が脳に不要な毒素を溜め込んでしまいます。しっかりと睡眠を取らないと肥満や糖尿病を引き起こしてしまうのです。そればかりか、脳を回復させ、自分のパフォーマンスを高めたければ、質のよい睡眠を意識しなければならないと睡眠コーチのニック・リトルヘイルズ世界最高のスリープコーチが教える 究極の睡眠術の中で述べています。「睡眠」とは、たんに身体を休ませることではなく、毎日のプロセスの中で、脳に回復の機会を与えることなのです。日々、睡眠に気を使うことで、私たちは結果を残せるようになります。

夜の睡眠は当然ですが、私たちは昼寝や仮眠をもっともっと意識したほうがよさそうです。昼ごはんを食べたあとは無理をせずに仮眠をとるチャンスだと自分の意識を変えましょう。昼寝をとるのが日本の会社では厳しいと思いますが、なんとかその時間を確保するのです。昼寝の評判は決してよろしくなく、昼寝によって「だらけている」「仕事嫌い」のレッテルを貼られてしまうリスクがあります。しかし、昼寝は生産性を高めるために効果があるのですから、なんとかこの回復タイムを会社に認めさせ、成果を上げるようにしたいものです。

多くの企業が健康推進プログラムを勧めているとはいえ、「回復タイム」の必要性の意識が低いままの職場環境にいる人があまりにも多い。そろそろ変革が必要だ。「居眠りをしていると負ける」というひどい言い回しが、「チャンスの前髪」をつかみたいビジネスパーソンの座右の銘になっているが、燃え尽き症候群の仲間入りをしたくなければ、新しい考え方を取り入れよう。

会社の上司の視点が気になったとしても、上手に昼寝や仮眠の習慣を取り入れましょう。例えば、会議室や公園で座ったままでもよいので、少しの間目を閉じて、自分に休息を与えるのです。回復のために小さな時間枠を何度も活用すれば、社内で目立つことなく、パフォーマンスをアップできます。15〜30分の昼寝が理想ですが、短い時間でも自分を何度も休ませることで驚くほど自分の脳を回復できます。昼寝や短い時間の休息に新たな光を当てて、自分をリカバリーさせましょう。

昼寝ではなく、CRP(コントロールドリカバリーピリオド)!

昼寝は昔ながらの睡眠へのアプローチだ。だがアスリートの世界ではこれを「昼寝」とは呼ばない。「CRP」コントロールドリカバリーピリオド(管理された回復期)と呼んでいる。アスリートの世界では、うっかりうたた寝することはない。日中のこの「チャンス」を効果的に活用して、そこから最大限の恩恵を引き出している。

多くのアスリートは昼寝をCRP(コントロールドリカバリーピリオド)と呼んで、評価しています。アスリート達は昼寝を最大限に活用して、結果を残しています。私たちも昼寝ではなく、CRPを意識し、自分を回復させるのです。たとえ、短時間でも昼寝が記憶処理能力を高めてくれることがデュッセルドルフ大学の研究でも明らかになっています。また、NASAの研究によるとパイロットのパフォーマンスにも昼寝がよい影響を及ぼしていることがわかりました。レポートの執筆者の一人の米運輸省高速道路交通安全局局長マーク・ローズカインドは、「26分間の昼寝が、パイロットのパフォーマンスを34パーセント向上させ、注意力を54パーセント向上させる」と話しています。

仮眠を取らずに、無理をすると失敗のリスクを高めます。最悪の場合は事故を引き起こしてしまうのです。英運輸省は、幹線道路での事故の4分の1が睡眠関連であると推定しています、アメリカでは、日中の交通事故の時刻と眠りに関連性があることがわかっています。最も事故が起きやすい時間帯は、午前2~6時と、「午後のスランプ」の時間帯にあたる午後2~4時なのです。たとえドライバーが睡眠不足でなくても、この時間帯に事故を起こす可能性が高いのですから、企業は注意を払う必要があります。疲労を溜めることが、仕事のパフォーマンスを台なしにするだけでなく、自分を傷つけてしまうのです。

一流のアスリートは昼寝を活用してますが、彼らは「だらけている」わけではありません。スポーツ以外の分野でも、有名作家や音楽家など第一線で活躍する人は、「回復目的の昼寝をする傾向が高い」とアンダース・エリクソンは指摘しています。回復に関していえば、居眠りをしなければ、最終的には負けてしまうのですから、私たちビジネスマンもアスリートやアーティストのようにCRPのためにもっと時間を使うべきです。私は午後の早い時間に短い瞑想を取り入れたり、散歩を心がけ、脳を休ませるようにしています。

企業は既存の習慣を見直して、昼の時間帯について別のアプローチをすべきだと著者のニック・リトルヘイルズは以下のような施策を企業に提案しています。
・「会議」や「ミーティング」を最小限に減らす
・従業員に、職場から短時間離れる許可を与える
・「定期的な休憩」を促進する
・従業員がCRPを取れる「施設」を提供し、推進する
・「世界一幸せで生産的な組織を創る」という大胆な哲学をかかげるグーグル社など、巨大IT企業のフレキシブルな勤務体制や職場文化を見習う

個人も企業も昼寝をもっともっと意識すべきです。昼寝をダメな習慣と捉えるのではなく、企業と個人に生産性と幸福を届けてくれるものだと評価を変えるのです。昼寝ではなく、CRPと言い換え、短い睡眠を評価し、日々の習慣に取り入れてみましょう。

まとめ

「昼寝」を「CRP」コントロールドリカバリーピリオド(管理された回復期)と呼んで、昼寝への評価をポジティブなものに変えましょう。アスリートやアーティストのように、CRPを習慣にすることで私たちは結果を残せるようになるのです。生産性を高めるだけでなく、事故や病気のリスクも下がり、私たちはCRPによって、幸せになれるのです。

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