マイクロソフトの復活劇を主導したサディア・ナデラの戦略とは?

事業を見直すことは困難を伴うが、成長するためには避けられない。(サディア・ナデラ)


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マイクロソフトを復活させたサディア・ナデラとは?

ここ数年GAFAの陰に隠れていたマイクロソフトが復活を果たしました。この復活劇を主導したのがインド人技術者のサディア・ナデラです。サディアはインド・マンガロール大学で電気工学の学位取得後、アメリカに渡り、シカゴ大学でMBAを取得します。その後、ウィスコンシン大学でコンピュータサイエンスを学び、サン・マイクロシステムズを経て、マイクロソフトに入社します。サーバ部門やビジネスソリューション部門を担当後、2008年にオンラインサービス部門の上級副社長、2011年にはサーバ&ツール部門社長になるなど順調に出世していきます。そして、2014年スティーブ・バルマーの退任後、遂にマイクロソフトのCEOに就任します。創業者のビル・ゲイツ、スティーブ・バルマーに継ぐ、3代目のCEOとなり、同社の改革を進めていきます。

まずは、同社の株価の推移を見てみましょう。

サディア・ナデラの就任後、株価は右肩上がりとなり、2018年11月、マイクロソフトはアップルを抜き去りました。株式時価総額が世界第1位となり、アマゾンやアップルと熾烈な争いをしています。

It’s our own ability to have an idea.and go after the idea and make it happen.That’s what at the end of the day defines us.

サディア・ナデラはアイデアを持つことは重要だと言います。そのアイデアに従い、それを実現することが企業を強くしたのです。 マイクロソフトが成功したのは、世の中を変えるというビジョンを作り、それに沿って改革を進めたからなのです。かつてのマイクロソフトは、大企業化が過ぎ、保守的になっていた側面がありましたが、ナデラはリスクをとる道を選択したのです。

地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする。

ナデラはカスタマーサクセスをゴールに、顧客やパートナーとの関係を変える方向に経営をシフトしました。ユーザーがクラウドサービスにシフトする中、自社のプロダクトを大幅に見直し、顧客の成功をマイクロソフトのミッションにしたのです。

GAFA⇨GAFAMの時代へ

マイクロソフトに関しては、これまで使命を終えた企業という見方がありました。私はアップル信者なので、アップルのニュースにばかり目を向け、マイクロソフトの情報をこの数年気にせずにいました。そのため、マイクロソフトの復活劇をつい最近まで知りませんでした。時価総額が上がってきた昨年あたりから、マイクロソフトに再びフォーカスするようになりました。

マイクロソフトは21世紀になって、その輝きを失っていきます。移動通信の時代に出遅れ、イノベーションを起こせなくなっていました。マイクロソフトの「Windows」は成長の巨大なエンジンでしたが、強いプロダクトは他になく、グーグルやアップルとの戦いに勝てなくなっていたのです。アップルの全盛期の2010年代半ばには、マイクロソフトの株式時価総額はアップルの半分ほどになっていました。

マイクロソフトはナデラ就任後、ソフトウェアからクラウド事業に方向転換を行います。マイクロソフトは「Windows」というクローズドなプロダクトから、どの企業にも開放するクラウドサービス「Azure」(アジュール)を展開することにしたのです。これが次の成長エンジンになり、マイクロソフトは復活を果たします。Surface事業(タブレット)も軌道に乗り、多くの顧客がマイクロソフトを支持するようになったのです。

この数年、マイクロソフトは攻めの姿勢を取り戻し、多くの会社を買収し、総合力で勝負しようとしています。2016年にはSNS企業である「リンクトイン」、2018年には開発者向けサービスの「ギットハブ」を買収、積極的にサービスを広げています。

「5G」元年の2019年は、ポスト・スマートフォンの時代にも差しかかり、スマートフォンに代わる新たなデバイスの息吹が感じられます。AIやロボティックスが時代を変えていく中で、マイクロソフトはナデラの指揮のもと勝負に出ています。新たな技術が生まれる中で、GAFAと呼ばれる4強以外から新たな覇者が生まれる可能性も出ています。最近では、GAFAMというワードがメディアで目につくようになりました。GAFAとともにマイクロソフトが未来を変える存在として評価され始めているのです。

ソフトバンクグループは7月25日、第2のビジョンファンドを立ち上げることを発表しました。これはAIに特化したファンドになりますが、ここにもマイクロソフトが出資を決めました。マイクロソフトがAIでも存在感を増すことが予想されます。次の時代の覇者の候補の一つにマイクロソフトが躍り出てきました。今後、このブログでもGAFAやアリババ、テンセントだけでなく、マイクロソフトの情報も紹介したいと思います。

まとめ

マイクロソフトがCEOのサディア・ナデラのもと復活を果たしています。サディアはマイクロソフトのビジョンとミッションを見直し、カスタマーサクセスを社員全員に求めました。事業領域を見直し、攻めの姿勢を取り戻したマイクロソフトはGAFAMと呼ばれるほどに存在感を増しています。

参考図書   世界の覇権企業最新地図: その恐ろしさを日本人は知らない…

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この記事を書いた人
徳本昌大

 
●複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。

●多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。

●著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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