逆襲のビジネス教室(池田貴将)の書評

woman looking up on green trees
逆襲のビジネス教室
池田貴将
サンクチュアリ出版

本書の要約

仕事のパフォーマンスを高めるには、仕事術よりも、体調管理よりも、「stillness(心の静寂)」が効果があることがわかっています。「stillness(心の静寂)」を手に入れるために、重要でないことはしない、1日の終わりに振り返りの時間を持つ、孤高の時間を過ごすようにしましょう。

「stillness(心の静寂)」を手に入れるための3つの方法

知恵をかき集めれば、戦略を立てることができます。(池田貴将)

ニューヨークが「ビジネス都市の頂点」を維持しているのは、自由を許す環境といち早く「新しい考え方」を学んでいる人たちがいるからだと著者の池田貴将氏は指摘します「新しい考え方」を身につけ、自分を成長させるために、いち早く変更と改善を実践しているニューヨーカーたちは、最新の書籍から学びを得ています。

著者は「ニューヨーク・タイムズ誌」で紹介されたベストセラーから50冊を厳選し、それを私たちに紹介してくれました。本書のノウハウを実践することで、自分を変えられるようになり、ビジネスに好影響を及ぼしてくれます。

ライアン・ホリディは”Stilness is the Key”の中で、仕事のパフォーマンスを高めるには、仕事術よりも、体調管理よりも、「stillness(心の静寂)」が重要だと主張しています。 有名ミュージシャンやスポーツ選手など、一流のパフォーマンスを発揮する人たちが共通して実現している「stillness(心の静寂)」があったのです。

「stillness(心の静寂)」を手に入れるためには、以下の3つのことを実践するとよいと言います。
①必要なタスクかを確認する?(重要ではないことはしない)
「なにを考える必要がないのかを決めること。なにを無視するのか、なにを無視しないのかを決めること。これが最初にすべき最も重要なあなたの仕事だ」だと言います。「重要なこと」を明らかにすることで、それ以外のことは「重要じゃないこと」として扱え、自分の頭から追い払えます。

②1日の終わりに質問攻めにする。
「ベッドに入る前に、自分の考えを書き出す」というジャーナルが、深い眠りと清々しい目覚めの助けになるようです。問いかけるだけで、迷いは晴れていきます。私は毎晩、その日体験したことを振り返ります。よかったこと、ダメだったことを考え、それに対する自分を明らかにすることで、気持ちがリラックスします。翌朝、それを日記にまとめることで、やるべきことが明らかになります。

③静かな場所と時間を確保する
現代の世の中は刺激だらけで、ひとりになる時間がなくなっています。目の前の刺激に、ただ反応するだけではなく、一人の時間を作り、自分との対話の時間を持つことが重要になります。〝solitude(孤高の時間)〟を作ることで、パフォーマンスが変わります。私は週末、自然の中を散歩することで、内省の時間を持つようにしています。自分のために、静かな場所と時間を確保しましょう。

悪い習慣をやめたければ、そのきっかけを隠そう!

良い習慣や悪い習慣など存在しない。ただ〝効果的な習慣〟があるだけだ。つまりなにかの問題を解決する上で効果的かどうかが大事なのだ。すべての習慣は、良さそうなものも悪そうに見えるものでさえも、なんらかの形であなたの役に立っている。だからあなたはそれを繰り返すのだ。(ジェームズ・クリア)

ジェームズ・クリアは”Atomic Habits”で、習慣を「問題の段階」と「解決の段階」に分けるとよいと言います。たとえば「暗い部屋に入り、電気のスイッチを入れる」という行動がありますが、暗い部屋のまま家事をはじめる人はいません。当たり前の習慣ですが、これも問題解決になっているから習慣になっているのです。

問題の段階:
1、きっかけ(暗い部屋に入る)
2、欲求(見えるようにしたい)

解決の段階:
3、反応(スイッチを押す)
4、報酬(見たいという欲求が満たされる)  

自分の「続けたい習慣」と「やめたい習慣」をきっかけ、欲求、反応、報酬の4つのステップに当てはめてみましょう。その上で、著者は悪い習慣のやめ方として、きっかけを見えないようにすることが効果的だと述べています。

スマホのゲームをやめたければ、夢中になっているアプリを削除したり、パスワードを複雑にします。スマホを目立たないところに置くことで、ゲームをするきっかけが目に入らなくなります。スマホの時間を減らすことで、本来やるべきことに時間を使えるようになります。私はお酒をやめるときに、部屋にあったお酒を全て捨て、飲み友達との関係を断ちました。

ある習慣をやめたい、抑えたいと思っていても、そのきっかけが見えたら負けだと考え、それを隠すようにするのです。お菓子を目立たぬところに隠すことで、ダイエットもうまく行くようになります。

逆に運動を習慣化したければ、ウェアやシューズを目立つところにおき、すぐに行動を起こせるようにします。理想の体型を見ながらイメージを高めることで、運動へのモチベーションが高まります。

自分の習慣を見直し、心の状態をよくすることで、自分のパフォーマンスが高まります。よい結果を得たければ、習慣を問題解決だと捉え、そのためのステップを工夫しましょう。


 

この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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