WHO NOT HOW 「どうやるか」ではなく「誰とやるか」 (ダン・サリヴァン, ベンジャミン・ハーディ)の書評

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WHO NOT HOW 「どうやるか」ではなく「誰とやるか」
ダン・サリヴァン, ベンジャミン・ハーディ
ディスカヴァー・トゥエンティワン

本書の要約

成功を本気で手に入れたければ、「どうやるか(HOW)」の考え方から「誰とやるか(WHO)」の考え方へ思考と行動をシフトする必要があります。①ビジョンを明確に設定する。②「誰か」を見つけ、彼らに結果を出してもらう。という2つのステップを実践するだけで、成功を手に入れられます。

どうやるかではなく、誰とやるかが重要な理由

最高レベルの成功を本気で手に入れたければ、個人の素質やコミットメント、才能のレベルに関わりなく、「どうやるか」の考え方から「誰とやるか」の考え方へ転換する必要がある。今まで不可能だと思っていたこと、現状では想像すらできないようなことも実現できてしまうのは、チームワークと協力、これらによってのみである。(ダン・サリヴァン, ベンジャミン・ハーディ)

私たちは何かを達成しようとするときにHOWから入ろうとしますが、これでは成功は遠のきます。目標を達成するためには、「どうやって」を考えるのをやめ、「誰と」仕事をするかを考えるべきだというのが著者たちの主張になります。

私には不得意なことがたくさんあります。広告会社に入社した頃は、一人で悩んでばかりいて、結果を出せずに苦しんでいました。周りを見渡し、優秀な先輩たちの仕事のやり方を確認すると、彼らがチームを作って働いていることに気づきました。彼らは自分が苦手なことは、他者に任せていたのです。私も先輩たちのやり方を真似、優秀な人を見つけることに専念しました。

他者の力を引き出し、良いチームを作ることで、ビジネスがうまくいくようになったのです。この時以来、私は他者を巻き込むことを意識するようになりました。

誰とやるかを考えることで、時間、お金、人間関係、人生の目的という私たちにとって重要な4つの領域で、自由度が劇的に増えると著者たちは指摘します。 

大きくより良い未来を思い描こうとすると、必ず直面する問題がある。今の自分では達成する方法が分からないということだ。 未来を思い描くときに、多くの人が最初にすることは、「どうすれば(How)この目標を達成できるか?」と自問することだろう。 実は、これが最悪の質問なのだ。

より大きく力強い未来を実現したいのなら、「どうやって達成するか?」と自分に問いかけるのをやめ、 「私がこれを達成するのを助けてくれるのは誰か?」と質問すべきです。

①ビジョンを明確に設定する。
②「誰か」を見つけ、彼らに結果を出してもらう。
この2ステップで結果を出せるようになるのです。

本物のリーダーシップとは、関係する全員(「誰か」)に対して、ビジョン(「何を(What)」)を明確に示し、その背景と重要性(「なぜ(Why)」)を説明することです。「何を」と「なぜ」がはっきりと定義することで、最適なメンバーを選べるようになります。優秀なリーダーの仕事とは、実は彼らが同じ方向に向かって動けるようにサポートすることなのです。

最適な誰かを見つけ、チームワークを強化しよう!

今まで経験のない大きなこと、何か新しいこと、難しいことを実現しようとするときには、絶対に「誰か」が必要だ。

あたりまえですが、私たちは一人では生きていけません。すべての人は他の「誰か」を必要としています。短時間で効果的に成果を出したいのなら、適切な「誰か」を見つけることから始めましょう。

目指すものが大きくなればなるほど、なかなか思いどおりになりません。「どうやるか」を自問するのをやめ、その課題を解決してくれる最適な「誰か」を見つけるようにするのです。あなたにとって難しいことでも、他の誰かにとって簡単なことが多々あります。

確実に結果を出す有能な「誰か」のサポートがあれば、より多くの課題を解決できるようになります。今まで不可能だと思っていたことを簡単に実現させるために、チームワークを強化しましょう。

「どうやるかではなく、誰とやるか」とは、自分は自分ができることに集中し、他に「誰か」を探して、彼らにできることは彼らにやってもらおうという教えだ。 あらゆる「誰か」との人間関係において、他の人に「誰か」になってもらうことも、自分が「誰か」になることも、どちらもある。「誰か」を比較して、どちらが良いとか、より重要だということはない。すべての「誰か」が、プロジェクトの完遂に欠かすことのできない存在だ。「誰か」と「誰か」の間には、愛情と尊敬がある。チームのメンバーは互いを共同ミッションの協力者と考え、それぞれが他のメンバーにとってのヒーローになりたいと願っている。

協力、努力、成長、つながりを通して、私たちは変わることができます。「変容をもたらす人間関係」を築くことで、成長が加速します。そのために、テイクよりギブを優先し、他者との関係を強化すべきです。

ビジョンを10倍にしようと思えば、それが収入であろうと利益であろうと何であろうと、必然的に「誰か」に関与してもらう必要があります。ビジョンを明確にし、共有することで、それに共感した他者から協力を得られるようになります。

人生で高いレベルのチームワークを活用するつもりであれば、物事のやり方をコントロールすることは諦めなければならない。代わりに、有能な「誰か」を信頼し、彼らに「どうやるか」の部分を完全に任せる必要がある。そうして初めて、最高の仕事をしてもらうことができるのだ。

プロジェクトに優秀な人を巻き込むと早く結果を出せるようになり、自分の本気度も高まります。人はより大きな成長を目指すことで、自己投資を増やしていき、更なる成長を手に入れられます。このスパイラルがあなたの人生をより良くしてくれるのです。

人生とは、人であり、人間関係であると著者たちは指摘します。自分自身の将来をより大きく設定し直し、最適なWHOを探すことで、人生の成功確率を確実に高められます。他者の力を引き出す努力を始めましょう。


この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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