お金の名著200冊を読破してわかった!投資の正解(タザキ)の書評

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お金の名著200冊を読破してわかった!投資の正解
タザキ
クロスメディア・パブリッシング(インプレス)

本書の要約

積み立て投資を毎月のルーティンにすることで、自分の可能性を広げたり、未来の不安を減らすことができます。お金だけなく、人的資本や健康への投資が人生100年時代には重要になっています。後悔のない人生を送るためにお金、時間、学びに対する投資について考え、自分らしいポートフォリオを作りましょう。

人的資本への投資が重要な理由

人的資本とは、「将来稼ぐ見込み収入の割引価値」です。つまり、これから先の就業人生で稼ぐすべての給料、ボーナス、その他所得の価値を、現在価値に割り引いた総和です。生まれ持ったスキルや、教育によって得るスキルの資産と言うこともできます。より収入が高く、安定性の高い職業に就くと、将来所得の現在価値は大きくなるので、人的資本が増大することになります。特に若い頃は、教育投資によって人的資本は増大すると言われています。(タザキ)

著者はマネー系名著200冊を読破したYouTuber投資家で、本書を読むことで、正しい投資法を理解できます。投資というと株式や債券、不動産投資を考える人が多いと思いますが、著者は本書で人的資本への投資が効果的だと指摘します。

ブルッキングス研究所によると、大学の学位への投資(4年間の学費と、放棄した給与の合計)には年率15%のリターンがあるとされています。 年利15%を安定して出し続ける投資商品はほとんどなく、教育への投資が最高の投資であることがわかります。人的資本への投資には、金融商品への投資ではあり得ないほどのリターンを生む可能性が秘められています。

人的資本への投資は若い頃から始める方が効果的ですが、人生100年時代にはリスクキリングが重要になっていますから、何歳になっても遅いということはありません。40代や50代で人的資本の再創造をすることで、人生の後半戦の生き方が変わります。

私は44歳の時にアルコールをやめ、著者になると決め、著者や編集者との付き合いを増やし、彼らから多くの学びを得られました。インプットした情報をアウトプットするうちに出版することができ、その後もこの書評ブログを継続することで、サラリーマンをやめることができました。

ビジネス書を日々読み続け、それをアウトプットすること、優秀な経営者や士業、コンサルタントなどの優秀なビズネスパーソンとの交流を増やすことで、今は社外取締役やアドバイザーとして独立できました。最近では大学の非常勤講師としてビジネスフレームワークを教えています。40代の時から始めた自己投資が、今の自分の可能性を広げてくれたのです。

健康寿命を伸ばすことを考えれば、健康への投資も欠かせません。将来働ける期間や労働の強度を大きくすることで、人的資本の価値を向上させたり、低下を抑えたりできるのです。

業界や職種による違いはありますが、一般的には、リスク許容度が一定であれば、人的資本が減価するときの投資は、債券よりも株式のほうが適しています。私は株式を中心にドルコスト平均法での投資を行なっています。

コアサテライト投資とドルコスト平均法

「貨幣の時間価値」理論を基本として考えれば、お金は未来になればなるほど大きくなる力を持っています。若者が適当なものに1000円を使えば、定年時の1万円を捨てることになります。無駄な買い物は本当にやめるべきなのです。

今日の投資が未来の自分を明るくしてくれるので、無駄遣いをやめ、投資をすることは重要です。私は若い頃はお酒にお金を浪費していましたが、お酒をやめたことでそのお金を投資に振り向けることができました。

その際、意識したのが自己投資と経験への投資です。お金をためるだけでなく、ビジネス書への投資と海外の最新ビジネス事情を知るための出張を意識的に増やしました。また、家族との時間を大事にするために定期的に家族旅行に出かけました。

資産運用計画というのは、単なるお金の計画ではなく、自分は「人生で何をやっておきたいのか」を決め、そのためのお金の配分を明確にすることなのです。

最近ではインデックス投資が効果があることが常識になりつつありますが、これだけでに投資するだけでは楽しくありませんし、学びも得られません。著者はコアサテライト投資で運用することで、自分らしい投資ができるようになると言います。

コア・サテライト投資とは、コア(中核)で、パッシブ運用から得られるリターンを狙い、サテライト(衛星)で、個別株式やアクティブファンド、新興国株式、不動産、暗号資産などから得られるアクティブなリターンを狙う手法です。

大部分のインデックス運用で確実に市場平均を取りつつ、決められた予算内でテンバガーを狙つようなアクティブ運用もおこなえば、リスクを限定的に留めつつ、インデックス投資よりも高い利回りを目指します。

私はインデックスファンドとアクティブファンドの積み立てを40代からスタートしましたが、同時に個別のアメリカ株の購入を行いました。最近ではヴァンガードのETFやキャピタル世界ファンドとアメリカの個別株の定期積み立てを行なっています。

銀行ロ座やクレジットカードから強制的にドルコスト平均法で定額を積み立てることをルールにすることで、お金の使い方が変わりました。投資をする習慣を自然と身に付けることができるようになりました。コア・サテライト投資をドルコスト平均法で行い、独立後の退職金プログラムとして活用しています。

積み立て投資を毎月のルーティンにすることで、未来の不安を減らすこともできました。20年前に始めた資産運用や自己投資が私の人生の可能性を広げてくれました。

本書には200冊の投資本のエッセンスが凝縮されているだけでなく、著者がそこから生み出した投資法が紹介されており、共感を覚えました。インデックス投資だけでなく、アクティブ投資を行うことで、企業分析も楽しめます。実際、アメリカ株投資を行うことで、私はアメリカのさまざまな企業のビジネスモデルを学ぶことができました。投資はギャンブルなどではなく自分の未来を明るくすると考え、自分らしい投資戦略を作り、それを実践しましょう。



この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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