運をつかむ (永守重信) の書評

person holding green heart shaped leaves

運をつかむ
永守重信
幻冬舎新書

本書の要約

日本電産・創業者の永守重信氏は「人生は運が7割、実力が3割」と断言し、日々運がよくなる行動を実践しています。精一杯努力をしても、最後に結果を決めるのは「運」で、そのためには努力に努力を重ねなければなりません。もうこれ以上できることがないといった果てに、初めて運はやってくると著者は言います。

人生は運が7割、実力が3割である理由

最善を尽くさない限り、運は味方をしてくてないということだ。(永守重信)

日本電産・創業者の永守重信氏は「人生は運が7割、実力が3割」と断言し、日々運がよくなる行動を実践しています。精一杯努力をしても、最後に結果を決めるのは「運」で、そのためには努力に努力を重ねなければなりません。もうこれ以上できることがないといった果てに、初めて運はやってくると著者は言います。

「運が7割」というのは、自分の力ではコントロールできない大きなものが、最後は運命を決めているのです。 運はこれ以上ないというほど努力の限りを尽くして、初めて近づいてくるものなのです。

また、逆境に遭遇しても落ち込まないようにしましょう。「不運は幸運の入り口である」だと捉え、諦めずに行動することで、運をよくできます。しかるべき努力を重ねれば、不運な状況も必ず打破できるのです。

自分の「志」を決めることで、積極的に行動できるようになります。「志」は人生の方向を決める羅針盤のような役割を担ってくれます。

「志」は進むべき先を明るく照らし、しっかりと導いてくれます。そして「志」が高いほど、ハードシングスを乗り越えられるようになります。志を明らかにすることで、それに共感する仲間が集まり、応援してもらえるようになります。人との良縁が自分の運を高めてくれるのです。

私の周りの成功している経営者も志を掲げ、いつもワクワクしながら行動しています。彼らの周りには魅力的なパートナーが集まり、たとえ困難に直面してもともにそれを乗り越えています。志があることで、前に進むモチベーションが高まり、課題を解決する知恵が生まれたり、適切なアドバイスを受けられるようになります。

妄想がビジョンやイノベーションを生み出す理由

今日を人生で1番よい日にしよう。そう思って私は毎日、毎日を生きている。昨日より今日、今日より明日、明日より明後日、今月より来月、今年より来年はもっとよくなる。そう信じ、そうなるべく努力をして、これまでずっと生きてきた。

私は毎朝、その日1日の行動計画を立て、シミュレーションを行います。このイメージトレーニングを行い、それを実践することで運をよくできました。昨日の自分をライバルにし、それを乗り越えようと思うことで、ポジティブに動けるようになります。運命は意志と努力によって変えられると考え、行動することで自分の人生を変えられるのです。

人との良縁が運を高めてくれますが、縁は当然ながら、自然とわいてくるものではありません。縁が生まれるのにも、人と積極的に交わるなどの努力が欠かせません。他者に貢献できるよう自分の価値を高める必要があることで、人との出会いが加速し、良縁に恵まれるようになります。

ひとたび人と縁ができれば、その「ご縁」は大切に扱うべきです。縁を生み、それを長く続かせるには、信頼を築くようにしましょう。つき合いが途絶えないようたまに連絡を取るなど、互いに忘れないよう気を遣うようにします。

調子のいいときには足元をじっくり見つめ、厳しいときには顔を上げて、将来の希望と夢を語る。「足元悲観、将来楽観」の考え方は、どのようなときにも悲観一色、楽観一色ではダメだということを教えてくれる。

楽観と悲観は一対のもので、良いときには次の準備を怠らないようにようにすべきです。逆に悲観するような状況のときには楽観的な気持ちをもって、アクションをおこしましょう。

夢と危機感はいつも合わせ鏡のように語られなくてはいけないのです。 夢と危機感はいつも合わせ鏡のように語られなくてはいけないのです。

経営者はホラを吹いたり、妄想を描くことが重要で、それを繰り返すことで運をよくできます。

経営者は夢を語らなければいけない。夢があまりにも大きければ、ときにはホラに聞こえるかもしれない。だが、ホラと思われてもいいのだ。壮大すぎる夢であっても、そこに至る道筋を思い描き、たゆまぬ努力を精一杯し続ければ、いつか形になるということを私は知っている。

著者は未来のビジョンを「ホラ」「夢」「目標」の3段階に分けています。ホラにも「大ボラ」「中ボラ」「小ボラ」の段階があり、ホラが大から中、そして小となるにつれて、徐々に具体性を帯び始めると言います。具体性が増してくると、「ぜひやりたい」という願望もどんどん強くなってきます。

「夢」のレベルにまでくると、現実味のある具体的な数値がようやく姿を見せ始め、やがてそこから「目標」が生まれます。経営者は妄想からビジョンを作り、イノベーションを起こすと言いますが、ホラを吹くことも運をよくする秘訣なのかもしれません。夢を形にするために努力を続けることで、成功する確率が高まります。


この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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