SECOND BRAIN 時間に追われない「知的生産術」 (ティアゴ・フォーテ)の書評

a blue sculpture with a brain on top of it

SECOND BRAIN 時間に追われない「知的生産術」
ティアゴ・フォーテ
東洋経済新報社

本書の要約

自分自身の未来のために、情報をデジタル上にストックし、セカンドブレイン(個人的な備忘録)を作成しましょう。収集した情報をリミックスすることで、よりクリエイティブになることができます。自分自身の人生に何が必要かを理解するために、セカンドブレインを最大限に活用してください。

セカンド・ブレインを使い倒せ!

情報を使えるようにするには、情報をパッケージし、未来の自分に手渡さなくてはなりません。(ティアゴ・フォーテ)

物事を書き留めるというシンプルな行動の積み重ね(パーソナル・ナレッジ・マネジメント)によって、自分の未来を創造的なもにに変えられます。

デジタル上に情報をアップして、個人の備忘録(セカンドブレイン)を作成することにより、情報を自由にアクセスできるようになります。著者のティアゴ・フォーテによると、セカンドブレインは、勉強用のノート、日記、アイデアを記録したスケッチブックなどを統合したものと考えることができます。

セカンドブレインを活用することで、情報をストックして第2の脳として利用することで、成果を出すことができます。テクノロジーを活用して、過去にインプットした情報をリミックスすることで、よりクリエイティブに生きられるようになり、多くの目標を達成することができます。

セカンドブレインを取り入れることで得られるメリットは、以下の3つの段階に分けることができます。
1.「記憶する」:情報を記録することで、忘れることを防ぎ、自分自身の成長につなげることができます。

2.「結びつける」:過去に記録した情報を新たな情報と結びつけることで、新しいアイデアや洞察を生み出すことができます。

3.「つくり出す」:過去の情報やアイデアを組み合わせて、新しいものを創造することができます。これにより、自分自身のアウトプット能力を向上させることができます。

セカンドブレインによって、私たちは以下の4つのメリットを享受できます。
●仕事のスピードが加速する
●時間に余裕ができる
●「知的生産性」が爆上がりする
●もっともエレガントな解決法を導き出せる

行動する理由、自分が本当に望むこと、自分にとって本当に大切なこと──セカンドブレインは鏡となって自分自身を知るきっかけになり、行動に移す価値があるアイデアを映し出すようになります。

私たちはセカンドブレインによって、無駄を手放し、成果を最大化できるようになります。
①アイデアがクリアになり、解像度があがる。
②アイデア同士がどんどんつながる
③アイデアを孵化させる余裕ができる
④鋭い視点に磨きがかかる

セカンドブレインでよりクリエイティブに生きよう!

大事なことを記録するためには次の4つのステップ(CODEメソッド)が欠かせません。
・Capture・・・心に響くものをキープ(本当に注目すべきアイデアや知識のみを収集)
・Organize・・・行動のための仕分け(プロジェクトん使えるかを基準にし整理)
・Distill・・・本質の発見(読み返した時に理解できる本質情報のみに絞る)
・Express・・・成果をアウトプット(人の応援のために活用)

情報をカテゴリー分けする際には「PARA」 のルールを活用しましょう。
・Project・・・仕事やプライベートで今、具体的な期限があって取り組んでいること
・Area・・・時間をかけて取り組みたい興味のあること
・Resource・・・状況に応じて将来的に実行するかもしれないこと
・Arcive・・・すでに終わった件、アクティブではない保留事案

セカンドブレインを使って、創造的な作業をする際には、発散と収束のステップを踏みます。

自分が目を向けるべきもの、検討するものの数はどんどん増加する──これが〝発散〟です。一方で、コンバージェンスする段階では選択肢を減らし、妥協し、何が絶対不可欠かを決めていきます。前に進むために可能性を絞り込み、満足のいく結果にたどり着くのが目的で、収束させることにより、作品には命が吹き込まれ、制作者の手を離れます。ダイバージェンス・コンバージェンス・モデルはあらゆるクリエイティブな仕事の基本です。

大事な情報を見極め、選択肢を切り捨てることで、よりよいアイデアが生まれます。セカンドブレインを使い倒すうちに、自分の人生のために何が必要かがわかるようになります。

私は毎日、日記をEvernoteに、書評をブログに、仕事に関する情報をNotionにストックし、セカンドブレインを進化させています。ここに集まる情報をリミックスすることで、他者に貢献できるよになりました。情報をデジタルにストックし、それを組み合わせることで、よりクリエイティブに生きられるようになります。


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