本はどう読むか
清水幾太郎
講談社
本書の要約
本を読むことは重要ですが、重要なのは読書を通して得た知識を自分自身の思考に取り入れることです。読書は思考力を鍛え、新しい知識を獲得する手段であり、自分自身の思考を広げることができる貴重なツールです。新しいアイデアを生み出すために、読書を通して得た知識を自己の思考に落とし込みましょう。
他者に貢献する読書とは?
読んでいる間は、それに盛り込まれている観念が生々と眼の前に見え、それが自分の心に刻み込まれて行くように感じられていたのに、その内容を思い出そうとすると、それが思い出せない。ある漠然たる感じは残っているが、内容は心のどこにも残っていない。大変な損をしたと私は感じた。(清水幾太郎)
著者は知識人として高い評価を受けており、自身が悩みながらも本と向き合ってきた過程が詳しく描かれています。読書を通じて得た知見や感情が鮮明に伝わり、共感を覚えました。
習慣には、人生を変える力があると言われています。また、習慣は個人だけでなく、社会全体にも大きな影響を与えることができます。読書を習慣にすることで、自分自身の知識やスキルを向上させるだけでなく、周囲の人たちにも影響を与え、学習意欲を高めることができます。
特に、経営者としては、常に新しい知識やアイデアを得ることが必要不可欠です。しかし、多忙な日々の中で、本を読む時間を確保するのは容易ではありません。また、読んだ本の内容を絶えず忘却しています。著者ほどの読書家でも本の内容を忘れてしまうと嘆き、それを防ぐために著者は読書メモをつくりますが、なかなまうまくいかなったといいます。
現代はインターネット時代であり、書評ブログは本を記録するために非常に便利な手段です。書評ブログに記事を投稿することで、自分が読んだ本の内容を整理し、自己成長につながるための知見を獲得できます。
また、他の人に知識を共有することで、新たな視点を提供することができ、一緒に成長できます。 書評ブログは、自己成長につながるだけでなく、ビジネスにも直結するメリットがあります。書評ブログは、ビジネス書のレビューやアドバイスを提供することができ、自分の専門知識を共有し、新たなビジネスチャンスを獲得することができます。ビジネス書のレビューを通じて、自分自身の知識を深めると同時に、周囲の人たちにも役立つ情報を提供することができるのです。
私は本ばかり読んで暮して来たことになるが、そうなったのは、どの本も面白かったためであり、面白い本だけを読んで来たためである。読書というのは、面白い本を読むということである。私は、面白くない本を我慢して読む習慣をまったく持っていない。
清水幾太郎は、自分が面白いと思う本だけを読んできたと述べています。それはつまり、自分自身の成長と関係が深いと言えます。本を面白く読むためには、自分の成長が欠かせないはずです。
自分が持っている知識や経験が増えるほど、本から得られる知見や気づきが深まり、より面白く読めるようになると言えます。 また、本を面白く読むためには、自分自身の好みや興味関心を把握することも大切です。
自分が本当に興味を持っている分野やテーマを選び、その分野やテーマに特化した本を選ぶことで、より深く理解し、楽しむことができます。 さらに、自分自身の成長に加えて、周囲の人たちとのコミュニケーションも本を面白く読むためには重要です。同じ本を読んだ人たちと意見交換したり、ディスカッションを行うことで、新たな視点やアイデアを得ることができ、本をより深く理解し、楽しむことができます。
思考するために読書を習慣化しよう!
面白い本を読むというのは、自分の生活をドラマティックにすることである。どこにも登場人物らしいものがいない、哲学の本などでも、それが読者の心の歯車と嚙み合い始める途端に、一種のドラマが生れて来る。とにかく、本を読むのなら、面白い本を読むのに限ると思う。
人間の成長には飽きるという現象があり、心の歯車と今まで読んできた書籍が噛み合わなくなることがあります。しかし、この瞬間は、しばしば精神が成長する瞬間でもあります。面白い本を読むことで精神が成長する瞬間が生まれ、この瞬間に面白さ自体も成長するのです。
また、飽きた時には新たなチャレンジや挑戦をすることで、さらなる成長を促すことができます。読書はただ単に知識や情報を得るだけでなく、自己成長につながる重要な手段の一つであると言えます。 さらに、人間の成長は、自分自身の価値観や思考の変化をもたらすことがあります。これは、新たな知識や経験を通じて自己理解が深まり、自分自身について新たな気づきを得ることができるからです。
人間が成長するのに伴い、昨日の解答が今日は新しい疑問になる。あんなに面白かった本が一向に面白くなくなるのと同じである。
このように、読書は自己成長のために欠かせないものであり、精神が成長することで、新たなチャレンジや挑戦にもつながります。 したがって、自分の心の歯車と噛み合わなくなった時こそ、新たな本を手に取り、自分自身を成長させるチャンスと捉え、積極的に挑戦していくことが大切です。
そして、成長した自分自身が、周りの人々にも影響を与え、共に成長することができるのです。当然、新たな書籍が人生を変えるきっかけを与えることもあります。
清水幾太郎は、自分自身が面白いと思う本だけを読むこと(変化し、成長すること)で、豊かな人生を送ってきました。しかし、本を面白く読むためには、自分自身の成長、自分自身の興味関心の拡大、そして周囲の人たちとのコミュニケーションが欠かせないのです。
書評ブログを書き続けることで、私は多くの良書と巡り合うだけでなく、多様な人との出会いをデザインし、対話を重ねることに成功しました。著者や編集者、読者との出会いが私の人生をより豊かなものにしてくれました。
ショーペンハウアーは、「思想家は多大な知識を必要とするため、多くの読書が必要である。しかし、それは自分自身の徹底的な思索の材料として読むべきであり、思索の代替手段として読書を使ってはならない」と述べています。
本を読むことは重要ですが、読書はあくまでも自分自身の思考を深めるための手段であり、思考を置き換えるものではありません。 したがって、本に支配されずに自分自身の思考を活性化させることが重要です。本は単に参考にすべきものであり、自分自身の思考を統制する手段として使われるべきではありません。思索に基づく知識の獲得を目的とした読書こそが、真に有益なものとなるでしょう。
自分を成長させるためには、多くの本を読むことが必要不可欠ですが、重要なのは読書を通して得た知識を自己の思考に取り入れることです。本を読むことで得た知識を自分自身の考え方に落とし込むことができれば、新しいアイデアを生み出すことができます。読書は思考力を鍛え、新しい知識を獲得する手段であり、自分自身の思考を広げることができる貴重なツールです。
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