生きるうえでわたしが求めるのは思いやりであり、自分と人とが心の底から与え合い、気持ちを通い合わせること。 (マーシャル・B・ローゼンバーグ)
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非暴力コミュニケーション(NVC)とは何か?
非暴力コミュニケーション(Non Violent Communication=NVC)という言葉をご存知でしょうか?21世紀になっても相変わらず人々は対立し、世界中で多くの紛争が起こっています。暴力に頼ることが多くなる中で、暴力や対立を排し、人を思いやる実りある対話へと導くためのコミュニケーション手法(NVC=非暴力コミュニケーション)を取るべきだと考えたのが、マーシャル・B・ローゼンバーグです。
ローゼンバーグのNVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法は、NVCのバイブルとされ、全世界で60カ国以上、100万部超の人たちに読まれている名著です。NVCは相手とのつながりを持ち続けながら、お互いのニーズが満たされるまで話し合いを続けていくという、共感を重視したコミュニケーションの手法です。
NVCのルールはとてもシンプルで、次の4つの要素に意識を集中させることです。
1. 評価をまじえず、行動を「観察」する (observations)
2. 観察したことに対して抱いている「感情」を突きとめる (feelings)
3. そうした感情を生み出している要因、「何を必要としているのか」を明らかにする(needs)
4. それを具体的な行動として「要求」する(requests)
ローゼンバーグはユダヤ人として差別される中で、言葉の重要性に気づきます。どのようにコミュニケーションすれば、思いやりを引き出せるのかを考え続けたのです。自分では悪意のない言葉でも、相手を傷つけることは多々あります。そして、自分の意見に固執するとやがては暴力につながるストーリーを紡ぎ始めます。
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NVCのスキルを磨き、共感力を高めよう!
NVCが基盤としているのは、過酷な状況に置かれてもなお人間らしくあり続けるための言葉とコミュニケーションのスキルである。
NVCのスキルを高めることで、自分を変えられます。NVCに切り替えることで、自分と相手について、自分の意図したことについて、相手との関係について新しい視点からの理解が可能になります。自分をコントロールすることで、抵抗や防衛、暴力といった反応は最低限に抑えられるのです。自分を観察し、感情に気づき、何を必要としているのかを明確にすることに集中すれば、相手との共感を築けるようになります。
自分を表現し、他人の言葉に耳を傾ける方法を組み立て直し、自分が観察しているもの、それをどう感じているのか?何を必要としているかを把握した上で、的確な言葉を発するようにしましょう。自分を観察し、言動を変えることで他者との関係も変わります。
人から一方的に決めつけられ批判されるような局面では、どうしても自分を擁護したり、身を引こうとしたり、反撃したりしがちだ。しかし、NVCに切り替えることで、自分と相手について、自分の意図したことについて、相手との関係について新しい視点からの理解が可能になる。その結果、抵抗や防衛、暴力といった反応は最低限に抑えられる。
他者へ評価や判定を下すことに注意を向けるよりも、観察し、感情に気づき、何を必要としているのかを明確にすることに集中すべきです。NVCをおこなうことで、自分自身の言葉に、そして人の言葉にじゅうぶんに耳を傾け、尊敬や思いやり、共感を呼び起こし、お互いに心のそこから与えたいという思いが生み出されます。
心の底から与えるとき、わたしたちは、よろこびに満ちている。人の人生を豊かにしたとき、自然とよろこびが湧き上がってくる。心の底から与えることは、与える側にも受け取る側にもプラスにはたらく。恐れや罪悪感、恥の意識、あるいは見返りを求める気持ちがこめられていないからこそ、受け取る側は無心によろこべるのだ。
与える側は、誰かの幸福に積極的に関与したのだと理解することで自己評価が高まります。自分が観察している感情に気づき、何を必要としているのかを明確にし、人生を豊かにするための要求をしましょう。相手の感情も観察し、思いやりのある言葉を発するのです。NVCを日常に取り入れることで、共感力を高められます。
まとめ
NVC(Non Violent Communication)のスキルを身につけることで、他者との関係を改善できます。NVCをおこなうことで、自分自身の言葉に、そして人の言葉にじゅうぶんに耳を傾け、尊敬や思いやり、共感を呼び起こし、お互いに心のそこから与えたいという思いが生み出されます。
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