カル・ニューポートのデジタル・ミニマリスト 本当に大切なことに集中するの書評


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デジタル・ミニマリスト 本当に大切なことに集中する
著者:カル・ニューポート
出版社:早川書房

本書の要約

デジタル・ミニマリズムとは自分にとって、本当に必要なデジタルツールだけを選択し、今ここに集中するための哲学です。著者はデジタルツールの活用を制限することで、生産性を高めたり、人との意味のある時間を増やすことができると言います。デジタル・ミニマリストになることで私たちは幸福度を高められます。

デジタル・ミニマリストになろう!

デジタル・ツールの過度の使用がもたらす疲労感。主体性を弱め、幸福度を低下させ、負の感情を増幅し、より大事な活動から注意をそらさせる力ー私はそういった憂慮すべき問題の数々を目の当たりにして初めて、現代文化の支配者たるテクノロジーとのあいだに危険な関係を築いている人があまりにも増えていることに気づいた。(カル・ニューポート)

iPhoneとソーシャルメディアと距離を置き、必要最低限なデジタルツールだけに絞って、本来の自分の時間を取り戻そうと考えたのが、本書の著者のカル・ニューポートです。彼は「デジタル・ミニマリズム(Digital Minimalism)」を実践することで、幸福な時間を増やせると述べています。

デジタル・エコノミーを推進するTwitterやFacebookはあなたの時間を奪い、広告収入を最大化させています。自分たちのメディアに依存させる仕掛けを彼は次々と生み出し、現代人をソーシャルメディアから離れられないようにしています。私も一時、ソーシャルメディアに依存し、自分の貴重な時間を浪費していました。

ソーシャルメディアの巨大企業は、よりよい世界を築こうとがんばっている友好的なテックの神々であるふりをやめ、自分たちは依存性の高い商品を子供たちに売りつける、Tシャツを着たタバコ農家であると認めるべきです。なぜなら──はっきり言いましょう──〝いいね〟がついたかどうか確認する行為は、喫煙と同じくらい依存性が高いからです。 (ビル・マー)

アルコールやタバコと同じようにソーシャルメディアは依存性が高く、Z世代の一部は一日9時間もデジタルツールに時間を費やしています。これが若者にうつを増やす原因になっています。(詳細はスマホ脳の記事を参照ください。)

それを避けるために、デジタル片づけを行い、自分のライフスタイルを見直すべきだと著者は言います。30日間不要なオンライン活動から離れること(デジタル片づけ)で、本当に必要なことが見えてきます。

デジタル片づけの3つのSTEP
STEP1 30日のリセット期間を定め、かならずしも必要ではないテクノロジーの利用を休止する。
STEP2 この30日間に、楽しくてやりがいのある活動や行動を新しく探したり再発見したりする。
STEP3 休止期間が終わったら、まっさらな状態の生活に、休止していたテクノロジーを再導入する。

普段使っているデジタルツールやソーシャルメディアを洗い出し、何を使うべきかを真剣に見極めましょう。結果、疲弊していた日常を見直せ、心と体の健康を取り戻せます。

デジタル片づけにあたっては、かならずしも必要ではないオンライン活動から30日間遠ざかることになる。この期間中に、デジタル・ツールの数々によって植えつけられた依存のサイクルから離脱し、より大きな充実感をもたらすアナログな活動を再発見する。散歩をする、友人と会っておしゃべりをする、地域社会との関わりを深める、本を読む、雲をただ眺めるといったことだ。しかし何より重要なのは、デジタル片づけによって、人生でもっとも大事なこととは何か、理解を研ぎ澄ますための余白が生まれるということだ。

集中力をそがれる原因となっていた注意散漫を誘うオンライン活動の大部分をやめ、生産性を高める主体的な活動のみに絞るのです。デジタル・ミニマリストたちは、オンラインで過ごす時間を制限し、自分にとって重要なことを優先することで、結果を残しています。

ソーシャルメディアのメリットとデメリットを整理する!

デジタル・ミニマリズムの有効性を支えているのは、利用するツール類を意識的に選択する行為そのものが幸福感につながるという事実だ。そしてその幸福感はたいがい、排除したツール類から得られていたであろうメリットよりも大きい。

著者はデジタル・ミニマリズムがなぜ有効な理由を3つの原則で説明します。
原則1:あればあるほどコストがかかる
多くのデジタルツールやソーシャルメディアを使うことで、大切な自分の時間を奪われ、 生産性を下げてしまいます。結果、余計なコストがかかります。

原則2:最適化が成功のカギである
テクノロジーをどのように利用するかを慎重に判断し、自分のパフォーマンスを高めるようにします。

原則3:自覚的であることが充実感につながる
新しいテクノロジーとの関わり方に主体性を持つことで、それらをコントロールできるようになります。使い方を意識し、自覚することで充実した時間を過ごせます。

孤独の欠乏。他者の思考のインプットに気をとられ、自分の思考のみと向き合う時間が限りなくゼロに近づいた状態。

孤独とは、自分の思考が他者の思考のインプットから切り離された意識の状態を指しますが、現代人はこの時間が欠乏しています。

定期的に一定の時間を一人きりで過ごす習慣は、どんな人にもメリットをもたらします。また、長い期間、一人きりの時間を持たずにいると、神経がすり減り、人間らしさを失ってしまいます。 孤独を避けることで、困難な問題を明らかにする力、情緒を安定させる力、信念を貫く勇気、他者との関係を強める力などを弱めてしまいます。デジタルツールを使うことで、孤独が欠乏した状態を放置すると、人間力を低下させてしまうのです。

ソーシャルメディアで絶えずつながれる時代に、孤独の欠乏を避けるために、一人きりで考える時間と他者とつながる時間のバランスをとりましょう。ソーシャルメディアに依存するのをやめ、主体的に使うことで、自分の時間を取り戻せます。それこそが、本当に自分のやりたいことを見つけ、幸福度を高める秘訣なのです。

世の中で話題になっているニュースやアイデアを早期に捉えるレーダーの役割をソーシャルメディアに持たせることで、自分の生産性を高められます。使う時間を決める、フォーローする人を良質な人に限定する、ノイズを減らすなどを心がけ、ソーシャルメディアに費やす時間をコントロールしましょう。

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