傾聴が人生の可能性を広げてくれる?


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LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる
著者:ケイト・マーフィ
出版社:日経BP

本書の要約

指示されたり、アドバイスをされると人は反射的に抵抗し、憤ることがあります。あなたがプロフェショナルでないなら、無理にアドバイスをするのではなく、相手の話を聴くだけでよいのです。人が話す物語を数多く聴くことが私たちの人となりをつくり、未来を変えるきっかけをもたらします。

人はポジティブなことより、ネガティブなことに反応する?

人間関係がうまく行くには、ポジティブなやりとりの回数がネガティブなものの5倍以上なくてはいけない。(ジョン・ゴットマン)

ジャーナリストのケイト・マーフィLISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる書評を続けます。人はポジティブなものより、ネガティブなものに反応しがちです。ネガティブな情報とポジティブな情報のバランスをしっかりと取らないと、ストレスを溜め込んでしまいます。

スイスにあるローザンヌ大学の研究者らによると、ネガティブな感情を伝える音は、中立的な音やポジティブな音と比べ、同じ大きさでも著しくうるさく感じられることがわかっています。ミネソタ大学とイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の研究者らが行った調査では、職場で従業員がネガティブなやりとりをしたときに腹をたてた気分は、ポジティブなやり取りをしたときの幸せな気分と比べ、5倍の強さで感じられたことがわかりました。

ワシントン州シアトルにあるワシントン大学で、結婚や家族について研究を行うジョン・ゴットマンの研究によると、人間関係がうまく行くためには、ポジティブなやりとりの回数がネガティブなものの5倍以上必要であることがわかっています。

ケルシー・クロウとエミリー・マクダウェルは、ネガティブな感情に触れることを避けたいという行動から生まれる「ずらす対応」について研究しています。ずらす対応とは、会話を自分の方へと引き戻す、ナルシスト的なものです。

クロウとマクダウェルはこれ以外にも別のタイプの「ずらす対応」があると言います。動揺している人や悲嘆に暮ている人の話を聞いたとき、自分が相手の感情を苦痛に感じてしまうために、その問題を解決してあげようとしたり、安心させようと説得してしまうときに起こります。

本来なら、ずらす対応はせずに、耳を傾けて、話し手本人がその感情を自覚し、対話を通じて自力で解決策を見つけられるようにするのが望ましいことです。実際、他の人の問題を知ったからといって、あなたがそれを解決しなければならないわけではありません。

人はたいてい、あなたに解決してほしいだなんて思っていません。ただ、壁打ち相手がほしいだけです。もし何をすべきだとか、どう感じるべきだとかあなたが指示し始めたとたん、相手は心を閉ざします。

指示されたり、アドバイスをされると人は反射的に抵抗し、憤ることがあります。あなたがプロフェショナルでないなら、無理にアドバイスをするのではなく、相手の話をただただ聴くだけでよいのです。

耳を傾けると、相手の問題解決の能力も上がる!

問題の解決策はしばしば、すでにその人の中にあります。耳を傾けるだけで、相手が今、そして将来にわたって、物事に対処するときに最善を尽くせるよう手助けすることができます。

テネシー州ナッシュビルにあるヴァンダービルト大学の研究者によると、子どもがパターン認識の問題の解き方を説明している間、母親が手を貸したり批判したりせず、ただ耳を傾けると、子どもの問題解決能力はその後著しく向上することがわかりました。

大人を対象とした研究でも、話をしっかりと聞いてくれる人が相手だった場合、隔離された中でひとりで解き方を思いついた場合と比べ、代替案やしっかりした根拠を伴う、より詳細な解法を説明することがわかりました。

相手の話を傾聴するたあめには、相手にオープンで正直な質問を投げかけるとよいと言います。その答えに注意深く耳を傾ければ、「あなたの話をもっと聞きたい」とかとの思いが相手に伝わります。

逆に、相手の話を傾聴するのではなく、アドバイスをしようとすると相手の関係を悪化させてしまいます。注意深く正しい質問をし、相手の答えに耳を傾けると、相手の態度が変わります。相手があなたの経験から学ぼうと、質問を投げかけてきます。信頼関係が生まれた後のアドバイスは、相手にとって有益なものになります。

「オープンで正直で、より理解したい気持ちにあふれた質問」をし、そしてその前提として「心から好奇心を持ち、注意深く聞く」ことがあれば、その人が何を考えているのかがより明確になるだけでなく、親密な関係を築く土台にもなります。投げかける質問は、「今日はどんな勉強をしたの?」くらいシンプルでもいいのです。「今日いちばんよかったことと嫌だったことは?」もいいでしょう。

人生で集める物語は、私たちの人となりをつくり、未来をよりよく変えてくれます。家族や友人、上司や同僚には、お互いをつなぐ物語があります。ライバルや敵同士には、お互いを引き離す物語があります。

聞くことにより、真実とつくり話を選りわけ、人生で出会う複雑な状況や人への理解を深めることができるのです。自分がどんなグループにいようと、耳を傾けることによって、そのグループに入り、情報を集め、新たなつながりをつくることができるのです。傾聴という学びから、人生をよりよくする道を探しましょう。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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