ジェフ・ベゾスの名言から振り返る!アマゾンの成長を加速させたキンドルの役割とは?


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1分間ジェフ・ベゾス Amazon.comを創った男の77の原則
著者:西村克己
出版社:SBクリエイティブ

本書の要約

ジェフ・ベゾスは顧客中心主義によって、電子書籍のマーケットでも革命を起こしました。①常に顧客中心に考えること ②発明を続けること ③我慢強くあること。ベゾスはキンドルを普及させるときにもこの3つのルールを守り、キンドルを進化させていったのです。

キンドルが変えた顧客の読書体験

本を読むことに私たちは慣れていますが従来の本を読むという経験は、完璧なものではありませんでした。慣れているがゆえに、欠陥に気づかないのです。一度キンドルを使って、従来の本に戻ると、もどかしく感じるようになります。(ジェフ・ベゾス)

西村克己氏の1分間ジェフ・ベゾス Amazon.comを創った男の77の原則書評を続けます。スティーブ・ジョブズはiPodとApple musicによって、音楽を持ち運べるようにしました。そのジョブズを尊敬していたジェフ・ベゾスは2007年にキンドルというハードを生み出すことで、大量の本を一度に持ち運べるという体験を顧客に与えることで、アマゾンをより偉大な会社にしました。

キンドルやキンドル・アプリは多くの読者から支持され、アマゾンと顧客を強く結びつけることに成功します。ベゾスは若い頃から勉強家であり読書家でしたが、紙の本に不便さも感じていたと言います。それをすべて解消したのがキンドルだったのです。紙の本でなくともよいという人たちの支持が広まり、キンドルが電子書籍のプラットフォームになることで、ナンバー1のポジションを獲得します。

人は慣れた方法と新しい方法がある場合には、新しい方法が圧倒的に便利でない限り、慣れた方法を選択します。最初のうちはキンドルは重く、電子書籍の出版数も少なかったため、一部のイノベーターしか使ってもらえませんでした。しかし、ベゾスはキンドルの可能性に賭けます。

「人間は、やすきに流れるものさ。楽なことほど、もっとやりたいと思うんだ」と言い、キンドルのメリットを主張し、イノベーションを重ねました。
■携帯しやすい
■大画面で文字が読みやすい
■ネットでほかの情報にもアクセスできる
■大量の本を持ち運べる

大量の本を持ち運べるようになれば、キンドルユーザーの読書量は確実に増えます。携帯しやすくて読みやすいのなら、移動中に本を今まで以上に買うはずだとベゾスは考えたのです。本を売るには、今より読みやすく、保存しやすく、持ち運びしやすくすればいいとベゾスは考え、それを実行に移したのです。私は飛行機に乗る前に、何冊かキンドルを購入し、移動中の読書を楽しみます。本でカバンを重くせずに読書を楽しめるキンドルによって、私の読書体験は変わってしまったのです。

実際、2011年には、アメリカのアマゾンでは、紙の本よりも電子書籍のほうが売れるようになったと言います。キンドルを開発したことで、新しい読書体験が生まれ、それによりアマゾンを選ぶ顧客が増加したのです。

キンドルの投入がアマゾンの成功につながった!

紙とデジタルの書籍が今後どうなるか、それを決定するのも顧客です。私たちは電子書籍を提供する一方で、従来の書籍のビジネスも非常に好調です。今後も両方を提供していくつもりです。電子書籍への移行がどれほど速く進むかは、顧客の選択によって決まるでしょう。

紙の本と電子書籍の両方を売ることで、アマゾンはより顧客から支持されるようになりました。私は紙の本しかない場合を除き、基本的にはキンドル本を購入しています。要は最初にアマゾンを訪れ、キンドル本をチェックすることが、本を購入する際の習慣になったのです。

アマゾンプライムのメンバーになれば、「Kindle Unlimited」が使え、多くの本を無料で楽しめます。アマゾンはキンドルを使って、無料サービスを拡大し、顧客の読書体験を変えてしまったのです。本を読もうと思った多くの顧客は、まず、Kindle Unlimitedを訪れ、無料で読める本を探します。

①常に顧客中心に考えること
②発明を続けること
③我慢強くあること  
ベゾスはキンドルを普及させるときにもこの3つのルールを守り、キンドルを進化させていきました。圧倒的な書籍点数、読み放題サービスによって、顧客はキンドルでの読書を習慣化していったのです。私もいつでもどこでも読書のできるキンドルアプリが手放せなくなりました。

私の個人的な意見ですが、ただデバイスをつくっただけで顧客が関心を持つとは思えない。顧客が求めていること、顧客がしようとしていることは何か。それは書籍を買い、音楽を買い、映画やテレビ番組、アプリを買うことです。デバイスとサービスをシームレスに融合させたのがキンドル・ファイアなのです。

そして、キンドルファイアの使い勝手をよくするのと同時にコンテンツを書籍以外に広げることで、アマゾンはGAFAの中での闘いを有利に進めています。

アマゾンは様々な顧客データを握っています。ECでの購買データだけでなく、キンドルやアマゾンプライムの行動データを活用することで、アマゾンは顧客の行動を把握し、レコメンデーションの精度を高めています。アマゾンはOS、デバイス、クラウドの垂直統合を押し進め、顧客を満足させることで、強固なプラットフォーマーのポジションを獲得しました。アマゾンの成長において、キンドルは重要な役割を担っていたのです。

※ジェフ・ベゾスの名言はこちらのサイトから引用させていただきました。

ブロガー・ビジネスプロデューサーの徳本昌大の5冊目のiPhoneアプリ習慣術がKindle Unlimitedで読み放題です!ぜひ、ご一読ください。

 

この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
徳本昌大 Amazonページ >
 

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