どこでも成果を出す技術 ~テレワーク&オフィスワークでなめらかに仕事をするための8つのスキル(沢渡あまね)の書評

どこでも成果を出す技術 ~テレワーク&オフィスワークでなめらかに仕事をするための8つのスキル
沢渡あまね
技術評論社

本書の要約

ビジネスパーソン個人が注力すべき課題は、コミュニケーションとセルフマネジメント。この2つの能力向上を図ることで、テレワークもオフィスワークもよりスムーズになり、仕事のやり方が変わります。どこでも仕事をすることが可能になることで、自分のパフォーマンスを高められるようになります。

テレワークで必要な8つのスキル

ビジネスパーソン個人が注力すべき課題は、コミュニケーションとセルフマネジメント。この2つの能力向上を図ることで、テレワークもオフィスワークもよりスムーズになり、仕事のやり方の「勝ちパターン」を実現することができると考えます。(沢渡あまね)

海外出張が多かったため、私はコロナ以前から、テレワークを実践してきました。多くの企業が効果を疑問視し、導入を先延ばししていたテレワークでしたが、今回のこのコロナ禍により一気に普及が進みました。しかし、準備不足や上司の理解が進まぬため、テレワークでストレスを抱える人も増えています。著者の沢渡氏はこの解決策を2つの方向から明らかにしています。

ビジネスパーソン個人が注力すべき課題は、コミュニケーションとセルフマネジメントだと沢渡氏は言います。この2つの能力向上を図ることで、テレワークもオフィスワークもよりスムーズになり、仕事のやり方が変わります。どこでも仕事をすることが可能になることで、自分のパフォーマンスを高められるようになります。

著者は以下のコミュニケーションとセルフマネジメントの以下の8つのスキルを高めることで働き方が変わり、自分をアップできるようになると指摘します。
1)全てのビジネスパーソンに必要なスキル
■ロジカルコミュニケーション~離れている相手とのコミュニケーションを効率化する
・ 意見を言うときは結論から言う(CCFの法則)
・ 発言の「種別」や「要件」をはじめに伝える
・話したいポイントの数を挙げる(NLCの法則)
・ 相手の時間をどれぐらい使いたいのか伝える
・一つの主張を論理的に伝える(AREAの法則)
■セルフマネジメント ~自分の「勝ちパターン」をつかんで実践する
■ヘルプシーキング ~助けを求める
■ITスキル/リテラシー ~離れている相手と円滑にやりとりする
2)マネージャー・リーダーに必要なスキル
■クリティカルシンキング ~言語化・構造化し、相手の頭の中に同じ絵を描く
■チームビルディング ~互いに認め合い、正しく信頼しあう
■プロジェクトマネジメント ~「想定外」を予想しながら計画を立てやりくりする
■ファシリテーション ~意見や気づきを引き出し、ゴールに導く

フレームワークとツールを使い倒そう!

テレワークでは自らの努力や工夫でパフォーマンスを上げる必要がある。

テレワークで結果を出すためには、まずは自分のスキルを高め、セルフマネジメントすることです。
著者は、テレワーク下でのセルフマネジメントのポイントを4つあげています。
● 集中できる環境を作る
● モチベーションをコントロールする
● 作業時間を見積もる
● 約束を守る、調整する
 
テレワークをするビジネスパーソンにとって重要なことは約束を守ることです。私は社外取締役やアドバイザーをしているため、会社の経営者とのオンラインミーティングが多いため、約束を守ることを重視しています。
そのためにミーティング時に以下の3つを明らかにしています。
① プロセスの「見える化」とスケジュール管理
② 相手と自分の「期待役割」の合意
③ コミュニケーション方法の合意(Slack、Messenger,Norton、Google Docsでのコミュニケーション)
 
その上で、人の力を引き出すことが重要になります。クリティカルシンキングを行うことで、他者とのコラボレーションがうまくいくようになります。
 
離れている相手と瞬時に仕事の進捗や、相談事項、協議事項の現在地を「景色合わせ」するためには、言語化と構造化のスキルを磨く必要があります。

マッキンゼーなどのコンサルタントはMECEで自分の頭を整理しますが、他者との意見をすり合わせする際に、このフレームワークは役立ちます。自分の作成したMECEの構造図を他人に見せて相談することで、抜け漏れや意識違いが明確になります。相手とのズレを正し、早期に軌道修正するためにも、早めに自分の考えを相手に伝え、フィードバックをもらうようにしましょう。

プロジェクトマネジメントでは、ECRS(イクルス)のフレームワークが役立ちます。
● E=Eliminate(除去する)
● C=Combine(まとめる)
● R=Rearrange(整理する)
● S=Simplify(かんたんにする)
この4つの視点で業務プロセスを見直すと、複雑化したタスクをシンプル化できます。

ビジネスに役立つフレームワークはいくつもあります。これらを活用し、頭の中を整理し、見える化することで、相手に自分を理解してもらえるようになります。シンプルで分かりやすい説明を心がけることで、オンラインでも相手とのコミュニケーションを活性化できます。

私にはMTP(壮大な目標)から戦略・戦術を作成するオリジナルのフレームワークがありますが、このシートをパートナーやクライアントとオンラインミーティングでやりとりしながら、方向性や進捗の確認をしています。

また、自分のアイデアや関連記事をSlackのアイデアメモに残し、パートナーやクライアントと共有することで、最新のアイデアを相手に開示します。その上で、他者とのコミュニケーションを取りたいときには、短時間のZoomコミュニケーションをお願いし、課題を早めに潰す作業をしています。Slackや短時間のZoomを行うことで、相手の時間をできるだけ奪わず、コミュニケーション頻度を高められ、進捗を早められるようになります。

著者の8つのスキルを身につけ、組み合わせることで、自分の働き方は変わるはずです。本書を参考にして、自分らしい働き方を生み出し、仕事以外の時間を増やしましょう。テレワークの生産性を高めることで、自分の本当にやりたいことに時間を使えます。自然の中や好きなカフェの中で働いたり、夢を実現することに時間を使うことで、仕事でのストレスを減らせ、幸せな時間を増やせるようになります。

ブロガー・ビジネスプロデューサーの徳本昌大の5冊目のiPhoneアプリ習慣術がKindle Unlimitedで読み放題です!ぜひ、ご一読ください。

 

 

 

 

 

Loading Facebook Comments ...

コメント

タイトルとURLをコピーしました