21世紀を生き抜く3+1の力 (佐々木裕子)の書評

person holding brown stone with believe print
21世紀を生き抜く3+1の力
佐々木裕子
ディスカヴァー・トゥエンティワン

本書の要約

21世紀を生き抜くためには、3つのスキルを(自分で考える力・人と共創する力・自己進化する力)養うべきです。それに加え、「これから伸びる自分」を信じるということが重要になります。自分を信じることが進化する力の源であり、これを養うことで自ら変化を創り活かせる人になれるのです。

21世紀を生き抜くために必要な3つの力

「変化を創り活かす人」と「変化に呑まれてしまう人」の最初の分かれ道は、この、「目指すものを決める力」から始まるのではないでしょうか。(佐々木裕子)

テクノロジーが進化する中で、世の中は激しく変化しています。この激変の時代を自分らしく生きるためには、自分から変化を創り、それを活かすことが必要になります。

21世紀を生き抜くためには、3つのスキルを(自分で考える力・人と共創する力・自己進化する力)養うべきだと著者は指摘します。

■考える力の3つの要素
①目指すものを定義する力(命題設定)
まず、自分が目指すものを決めます。いつ実現したいのか、なぜそれを実現したいのか、その世界観と根拠を徹底的に深掘り増します。人に説明し、共感してもらえるレベルまで考え抜きます。

②ズームイン・ズームアウトする力
あるべき姿と現実とのGAPを明らかにし、やるべき課題を整理します。課題を複雑に見える問題をシンプルに要素分解したうえで、「本質」を見極める「ズームイン」できる力と、固定概念にとらわれず、新しい方法論を考える「ズームアウト」できる力の両方を使えるようにします。特にズームアウトは、自分で考えた課題の外側にある課題を発見するために必要なプロセスになります。思考や発想の枠を広げるために、自分の常識を見直しましょう。

③数字や事実で考える力
「本当に常ににそうか?」を問い続けるためには、客観的な数字や事実に当たり、ファクトから考える力が必要になります。

特に、日々進化していく世界との関係を「良好」に保つうえでも、自分の「考える力」をフレッシュに保ち、活性化させるためにも、自分の周りの見えない境界線の外に出て、新しい事実や数字に触れることを、定期的・意識的に行うことが重要です。

自分の「想像力と世界観」を広げる力が、「考える力」の核になるのです。

■共創する力の3つの要素
①場を創る力
②ベストな答えを共に紡ぎ出す力
③アイデアを形にする力

進化する力を養おう!

「考える力」によって目指すものを定め、「共創する力」によって一歩を踏み出したあとは、「進化する力」が必要になります。 つまり、必要な変化を受け入れながら、自己革新し続ける力です。

「進化する力」の差は、変化の速い時代であればあるほど、日々積み重なって、結果として圧倒的な成長カーブの差になっていきます。

■進化する力の3つの要素
①真剣勝負をする
本当に大事なのは、自分が誰よりも多く学んで、誰よりも進化し続けることです。失敗を恐れずに目の前の機会に果敢にチャレンジし続けることが重要になります。誰にも負けないエネルギーをもって真剣に努力し続け、もっともっと自分を伸ばそうとする「意志」と「覚悟」をもち、それを実践することで成長が加速します。

不格好でも、泥まみれでも、「いまの自分」が「いまやるべきこと」に120%集中し、圧倒的な量のチャレンジと努力をすることで、変化を自ら創れるようになります。

②「自己認知」
「結局のところ、自分という人間の育成は、自分にしかできない」ということです。客観的に自分を見ること、自分の志向性や価値観に迫ることで、自分自身のブレない軸を作れ、しなやかに学び続けることで、自分を進化させられます。

③「自己修正」をし続ける力の本質にあるもの
「進化する力」を発揮したいなら、まずは自分が自分を信じて、自分が情熱のもてる「やりたいこと」に向かって、自分のエネルギー集中させるようにします。

自分で考えて定義した「目指す目標」が、自分にとって本当にやりたいこと、情熱を注げることであるということ。そしてそれを実現できる「これから伸びる自分」を信じるということ。私は、これこそが進化する力の源であり、いちばん重要かつ本質的な21世紀スキルだと考えます。

既存のロジカルフレームワークだけでは、世の中の問題を解決できなくなっています。新たな課題を発見すためには、なぜを深掘りし、ズームインするだけでなく、ズームアウトすることも欠かせません。成功例も前例もない時代を生きるためには、これまでの固定概念にとらわれず、自分の人生を自分で決めることが必要になります。そして、自分にはそれが達成できると考えるのです。

自分のビジョンを明確にし、周りを巻き込み、やりたいことをやるために進化のループを回しましょう。自分を信じるためには、自分ができることを増やすことです。自分のパーパスは何かを問いかけ、そのための自己投資を続けるようにするのです。


この記事を書いた人
徳本

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
iU 情報経営イノベーション専門職大学 特任教授 

■著書
「最強Appleフレームワーク」(時事通信)
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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