宮本武蔵の強運をビジネスに活用する方法。超訳「五輪書」 強運に選ばれる人になる(大浦敬子著)の書評

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超訳「五輪書」 強運に選ばれる人になる
大浦敬子
海辺の出版社

本書の要約

武蔵の五輪の書から得た洞察により、著者は「強運経営道三位一体活用必勝法」を見出しました。この方法論は、場を使い、顧客の心をつかみ、自分自身の心を使うことが必要であるという三つの要素に基づいています。これにより、強運をもたらす経営が可能となり、成功への道が開けます。

五輪書が現代ビジネスパーソンに役立つ理由とは?

「顧客の心を使え」という三位一体活用必勝法は、顧客の心を知り、心に入り込み、その困りことを解決するこ とによって顧客の心をつかんで勝つ方法です。(大浦敬子)

伝説的な剣豪、宮本武蔵は、多くの戦いにおいて勝利を収め、その強運は後世にも語り継がれています。しかし、その強運が彼の剣の技量だけでなく、戦略的な考え方や行動によって築かれていたことは、あまり知られていません。

医師でもあり、経営者でもある著者は、武蔵の五輪書を読み解き、それを超訳し、強運をビジネスに活かすための方法を本書で明らかにしてくれました。60戦無敗という強運の持ち主である宮本武蔵の思考法を取り入れることで、ビジネスがうまくいくようになります。

「強運」というものは、単に運が良かったということではなく、それを引き寄せたり、育むためには努力や鍛錬が必要です。武蔵の場合、剣の技量だけでなく、戦略的な考え方や行動によって強運を手に入れたのです。 彼は自分が生きる世界を深く理解し、それに応じた戦略を立ててきたのです。

また、武蔵は自分の弱点を知り、それを克服する努力を惜しまず、常に自己啓発に努めていました。これらのことが、宮本武蔵が強運を手に入れるための土台となったのです。 

宮本武蔵は、敵を倒すためには戦略的なアプローチが必要であると説いています。同じように、ビジネスにおいても、戦略的な思考が重要であり、私たちはこれを本書から学べます。  

武蔵の「五輪書」を読み解くことで、著者は「強運経営道 三位一体活用必勝法」を見出します。
①場を使え
②顧客の心を使え
③自分の心を使え

著者が明らかにした強運経営道三位一体活用必勝法を今日は経営者という立場から考えてみたいと思います。

強運経営道三位一体活用必勝法とはなにか?

相手を顧客に置き換えるならば、顧客にあちこち他を見回すスキを与えず、自分だけを見てもらう場づくりができているか、検証することです。当然、場は常に流動します。一度整えたら完了なのではありません。常に、自分だけを見てもらう場づくりができているか、そういう視点で自分のビジネスを検証し、時と場合に応じて有利な場をつくり続けていく。それが、どんな時代と状況においても、必要な第一の必勝法です。

・場を使え
宮本武蔵の言葉をビジネスに置き換えるならば、顧客にとって魅力的であり、かつ自分たちのビジネスにとって有利な場をつくり出すことが重要だと言えます。この場とは、顧客が商品やサービスを体験する空間や、ビジネスと顧客が出会う場所のことを指します。

場をつくることで、顧客にあちこち他を見回すスキを与えず、自分たちのビジネスに集中してもらうことができます。そして、その場を整えたら終わりではありません。場は常に流動し、顧客のニーズや状況に応じて変化していくため、常に自分たちのビジネスに有利な場をつくり続けることが必要です。 ビジネスを検証する際には、常に自分たちのビジネスがどのような場を提供しているか、顧客にとって魅力的であるかどうかを確認することが大切です。

そして、時と場合に応じて、有利な場をつくり出すために改善を重ねていくことが必要です。 宮本武蔵の教えが説くように、どんな時代や状況においても、自分たちのビジネスにとって有利な場をつくり出すことは、ビジネスの成功につながる必勝法です。

「敵」を「顧客」におきかえて見ることで、大事なヒントを得ます。それは「顧客の立場になって考える」ということです。ものことがこう着状態で動かない時、相手(顧客)をどう動かそうかと思い悩むことはありませんか。そんな時こそ、顧客の身になって、顧客がどんなことで困っているかに思いを馳せるのです。一旦、落ちついて、相手の立場で見直せぱ、思わぬところに解決策が見つかるかもしれません。

・顧客の心を使え
ビジネスが成功するためには、顧客を中心に考えることが欠かせません。それは、顧客のニーズや欲求を正確に把握し、それに応じたサービスや商品を提供することができるからです。変化する顧客の気持ちを的確に捉え、それに対応することで、競合他社との差別化を図ることができます。

しかし、顧客の心を読み取ることは簡単ではありません。顧客は、時に自分自身でも気づいていない欲求やニーズを持っています。そのため、顧客が何を望んでいるのかを正確に把握するためには、入念な市場調査や顧客の声を集めることが必要です。

さらに、顧客の心をつかむには、情熱的に接することが欠かせません。顧客に対して熱意を持って接し、真剣に向き合うことで、顧客からの信頼を得ることができます。顧客との信頼関係が築かれれば、リピート率が上がり、口コミでの情報伝播にもつながります。つまり、情熱的に接することで、ビジネスの発展につながるのです。

顧客の心を読み取るためには、顧客のニーズや欲求を正確に把握し、それに応じたサービスや商品を提供することが大切です。また、情熱的に接することで、顧客からの信頼を得ることができ、ビジネスの発展につながります。ビジネス成功のためには、常に顧客を中心に考え、顧客のニーズに応える努力を怠らないことが求められます。

「自分の心を使う」とは、いつの時も、自分を奮い立たせ、自分を律し、自分の決断実行してきた道を検証しながら、時には軽やかにその方針を転換していく自由さを常に心に持つことではないかと思います。

・自分の心を使え
自分自身の心を活用することはとても重要です。ビジネスを行う上で、成功するためには自己管理能力が必要です。自分の弱点や課題を理解し、自己啓発に努めることで、ビジネスの成長を促すことができます。また、積極的なマインドセットでビジネスに臨み、常に自分自身を高めることで、ビジネスの成功に繋がります。自分自身を信じ、ポジティブなアプローチでビジネスに取り組んでいきましょう。 

宮本武蔵の強運をビジネスに活かすためには、自分が生きる世界を深く理解し、それに応じた戦略を立てることが必要です。また、自己啓発に努め、自分の弱点を知り、それを克服することも重要です。さらに、チャンスを逃さずに見極め、自分に有利な条件を引き寄せるための努力も必要です。

「五輪書」の言葉を今回久々に読み返しましたが、著者が指摘するように武蔵の言葉は現代のビジネスにも応用できます。

※本書を海辺の出版社様から献本いただきました。


この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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