「キーエンス思考」×ChatGPT時代の付加価値仕事術 (田尻望)の書評

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「キーエンス思考」×ChatGPT時代の付加価値仕事術
田尻望
日経BP
 

「キーエンス思考」×ChatGPT時代の付加価値仕事術の要約

ChatGPTを活用することで、顧客体験を向上させるための新しいアイディアやソリューションを迅速に提供することが可能となります。ChatGPTで付加価値あを高めることで、お客様からの信頼と感謝を獲得し、ビジネスの成果を最大化することができるのです。そして、その成果は私たちの幸福感や生活の質の向上にも繋がります。

付加価値を高めるChatGPT活用法とは?

Chat GPTを使える人とそうでない人の差は、従来の仕事ができる人・できない人というレベルとは異次元の差になっていきます。使いこなせる人の中でも、作業を効率化するだけのツールとして使うのか、成果に直結する使い方ができるのかで、さらに差が付くでしょう。(田尻望)

田尻望氏は、高収益を誇る企業・キーエンスの成功の背後にある「付加価値」の創出プロセスについて詳しく解説しています。キーエンスは、その独自のビジネスモデルと経営哲学により、業界をリードする存在となっています。その成功の要因として、顧客に対する真の価値提供を追求する姿勢が挙げられます。 本書では、この「付加価値」の創出プロセスを、ChatGPTを用いて模倣するための具体的な手法やステップが紹介されています。

ChatGPTは、高度な自然言語処理技術を持つAIであり、その能力を活用してキーエンスのような成功を再現するための方法論が提案されています。 田尻氏は、技術だけでなく、企業文化や組織のあり方、そして人間の役割についても深く考察しており、読者にとって非常に有益な内容となっています。

付加価値を生み出し、目標を達成するためには、明確な目的を迅速に設定し、その目的に向けての障壁や問題点を特定し、それを解消することが鍵となります。この一連のプロセスを効率的に、そして迅速に回す能力が成果を生む秘訣です。このサイクルを理解し、実践することで、目的達成のスピードと質が向上します。

このスキルは、コンサルタントだけでなく、ビジネスの現場で活躍する経営者や従業員にとっても、業績を向上させるための不可欠な能力となります。成果を追求するすべての人々が、このサイクルを身につけることで、より高い成果を実現することが可能となるのです。ChatGPTを使うことで、この成果を出すサイクルを誰でも簡単に回せるようになります。

自分だけでなく、周囲の人も含めた仕事の目的を考えながら仕事をしていると、次第に状況が定義できるようになっていきます。 そして面白いことに、自分や他人の仕事の目的を理解し、それぞれの目的達成のためにどうすればいいかはChatGPTがヒントをくれるのです。

ChatGPTの助けも借りながら上司の目的を理解することで、上司が自分自身でできていないことすら、部下である一般社員が提案、あるいは実行にまで移すことができます。すると、上司からは「君がいないと困る」と言われるようになります。そうなれば、出世にもつながっていくことでしょう。

上司との関係を改善することで、自分が働きやすい環境をつくれるだけではありません。ChatGPTを活用し、仕事も目的を明確化し、理解を深めることで、成功のスパイラルが生まれていくのです。

キーエンス流のChatGPT活用術で幸せになる方法

キーエンスのプロフェッショナルの前提条件は
①高い業績を上げる強い意欲と情熱を持っているか
②自分の強みと課題を理解しているか の2つになると著者は指摘します。

その上で著者は8つのプロの必須条件を明らかにしています。
①売り上げと経費削減につながる企画が出せているか
②最小の時間と費用で進めることを常に意識しているか
③判断は市場原理と経済原則に基づいているか
④当事者意識を持って気づきを発信できているか
⑤自分の意見・考えを持って、報・連・相できているか
⑥因果関係〝なぜ〟をはっきりさせているか
⑦大事な事柄を周囲に十分浸透させているか
⑧満足な結果が出せているか

これらの必須条件を備えるために、ChatGPTを使い倒しましょう。ChatGPTに質問を重ねることで、より仕事に役立つ回答が得られる可能性を高めていけます。私もさまざまなプロンプトを使いながら、ChatGPTを使っていますが、著者が本書で紹介しているプロンプトは参考になりました。

1年後には、自分の仕事の半分以上がAIに置き換えられてしまつ可能性すらあるのに、何の対応もせず、危険だからとAIを使わずにいるのは愚かな話です。

プロンプトの作成は、単なる文章を書く作業ではありません。それは、緻密な思考と予測能力を必要とするものです。適切な言葉を選び、正確に意図を伝え、さらには未来の反応や結果を予測する能力が求められます。

「この質問を投げたら、どのような答えが返ってくるのか」「次のステップは何か」「どのような制約が必要か」というように、一歩先を見越したアクションが必要です。

AI時代において、単なる知識や技術だけではなく、意思決定力、創造性、人間関係の構築能力がますます価値を持つようになります。目指すべきは、単一のスキルに秀でることではなく、AIとの協働を通じて、自らの能力を最大限に引き出すことです。

生成AIを活用することで、一般的に「平均的」と見られる人も、その能力を超越し、「天才」としてのポテンシャルを発揮できるのです。ただし、AIの助けを借りるだけでは十分ではありません。真の価値を理解し、それを提供できる能力が求められます。

AIは私たちの代わりに仕事をするものではなく、私たちの思考を拡張し、新しいアイディアや提案を生み出すためのツールとして活用すべきです。 付加価値とは、顧客の問題を解決し、そのニーズに応えるものです。そのため、付加価値を持続的に提供できる人は、他者の役に立つこと、すなわち「人を楽にすること」を実現していると言えるでしょう。

誰かに価値を提供するノウハウが身に付いていれば、仕事以外でも様々な場面で、周囲の人の役に立ち続けられるはずです。

以下のChatGPTを活用したビジネス成果のサイクルを実践することで、仕事で結果を出せるようになれるだけでなく、しあわせな存在になれます。
1、付加価値を提供する
ChatGPTを使用して、市場のニーズやトレンドをリアルタイムで把握します。 顧客の要望や問題点を明確にし、それに応える最適なソリューションを提供します。 AIの力を活用して、従来の方法では考えられなかった新しいアイディアやサービスを生み出します。

2、お客さまに感謝される
付加価値をしっかりと提供することで、お客さまからの信頼や評価が高まります。 ChatGPTを活用して、顧客のフィードバックや意見を迅速に収集し、サービスの改善に役立てます。

3、前向きに仕事ができる
お客さまからのポジティブなフィードバックや感謝の言葉は、社員のモチベーションを高めます。 ChatGPTを使用して、業務の効率化や問題解決のサポートを受けることで、よりスムーズに業務を進めることができます。

4、さらに収益が待遇アップにもつながる
付加価値の提供と顧客満足度の向上は、結果としてビジネスの収益増加に寄与します。 収益の増加は、社員の待遇アップや投資の拡大にも繋がり、さらなるビジネスの拡大を促進します。

仕事で価値を提供し、お客様から感謝される存在になることで、私たちは幸せになれるのです。ChatGPTで時間の価値を高めることで、顧客体験をアップするビジネスに集中できるようになり、結果を出せるようになります。

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この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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