脳と身体を歩きで鍛える ―毎日をコンプリートに楽しむマルチウォーク「歩道」入門 (高岡英夫)の書評

person walking on grass
脳と身体を歩きで鍛える ―毎日をコンプリートに楽しむマルチウォーク「歩道」入門 脳と身体を歩きで鍛える ―高岡英夫
さくら舎

毎日をコンプリートに楽しむマルチウォーク「歩道」入門(高岡英夫)の要約

5つの軸(姿勢軸、リード軸、モーター軸、ドライブ軸、フォアフット軸)を歩きに活かすことで、脳と身体を鍛え、美しい動きを実現できます。歩行は生活の基本であり、「歩道」として自分の歩きを極め、正しい歩き方を習慣化することで、脳と身体の健康が手に入り、自分の幸福度を高められます。

歩道における5つの軸を活かした歩き方

歩きは生涯でいちばん多くの回数をくり返す全身運動でもあり、歩かなければ基本的な日常生活は送れませんから、歩きの質的改善の機会は無限というほどあることになります。 (高岡英夫)

著者の高岡英夫氏は、運動科学の第一人者であり、武術家でもあります。彼は「歩き」を人間にとって最も基本的な運動と位置付け、それをより効果的に行うための理想のためのウォーク=「歩道」という概念を提案しています。

歩くことは私たちの生活において非常に重要な活動です。実際、歩くことは生涯を通じて最もよく繰り返される全身運動の一つです。もし、私たちが歩くことをやめれば、基本的な日常生活を送ることができませんし、健康にも悪影響を及ぼします。

しかし、多くの現代人は歩くことに無頓着です。私たちはもっと歩くことに対して真剣になった方がよいと著者は言います。歩くことを極める「歩道」を身につけることで、より良い人生を送れるようになります。

歩道とは、3つの基本軸を組み合わせて生まれる5つの軸を活かした歩き方の概念であり、具体的な歩き方やトレーニング方法が詳しく解説されています。歩道という道だけあって奥が深く、習得するためにはさまざまな視点を取り入れる必要があります。

私たち人類は直立二足歩行によって、地上での生活において大きな進化を遂げました。最も根本的な3領域の運動である屹立すること、自由自在に移動すること、そして4本の腕脚手足を使って多彩な作業運動をすることが、同時に可能になったのです。 この進化は、軸の存在によって成立しています。

人にとって本質的な3つの軸である「直立軸」「移動軸」「作動軸」を徹底して鍛えていくことが歩道の基本になります。人類が選びとって獲得した軸というのは、最も根本的な3領域の運動を高度かつ専門的に行うために不可欠の3種類の軸を、たった1本の軸に束ね兼用しているのです。

著者は「直立軸」「移動軸」「作動軸」3種類の軸を活かした5つの歩き方を提案しています。この歩き方は、姿勢軸、リード軸、モーター軸、ドライブ軸、フォアフット軸の5つの軸を活用することで、優れた脳と美しい身体の動きを実現することができます。

姿勢軸には、「理想の歩きのためのウォーキング」に必要なすべての軸ウォークの根幹をなすとともに、それ自体の役割として優れた脳と美しい身体の動きをつくる最重要の働きがあります。

まず、姿勢軸はウォークの根幹となります。この軸を活かすことで、私たちの脳と身体に潜在するチーターやトラのような猛獣のような美しく強く優れた腕脚運動を可能とするメカニズムにスイッチを入れることができます。これにより、人間本来の極めて優れた脳と身体を実現することができます。

次に、リード軸は疲労を軽減・解消しながら超高速で歩くことができる軸です。この軸を活用することで、最小のエネルギーで最高に効率のいい移動能力を発揮することができます。その際「気持ちよく」歩くことと脱力がポイントになります。リード軸の歩き方を習熟すれば、超高速で歩いているうちに疲労が軽減・解消されるほどになると言います。

モーター軸はスポーツや武術、ダンス、そして日常生活の労働や肉体労働に高品質の動きと洗練されたパワーをもたらします。この軸は腕や脚と連動しながら、長い棒状のモーターのように働きます。軸を活かすことで、腕や脚をしなやかでパワフルに動かすことができるようになります。

ドライブ軸の中で著者は「緩軸」の重要性に触れています。緩軸は、体の動きや姿勢における「リラックスした軸」または「緩やかな軸」を指し、スポーツや武道の文脈で重要な概念です。この環軸によって、パフォーマンスの向上、バランスの維持、そして怪我を予防できるようになります。

ドライブ軸は抵抗に打ち克ち前進するための軸です。この軸を活用することで、前方に進む力で抵抗勢力をものともせずに突き進むことができます。また、困難や障害を打ち砕き取り除くための強力な駆動筋だけでなく、メンタルの力とリーダーカを鍛えることもできます。

最後に、フォアフット軸はチーターやカモシカのような華麗な動きを実現するための軸です。この軸を活かすことで、脚の前部に重心を置くことができます。これにより、迅速かつ軽快な動きを実現することができます。

以上の5つの軸を活かした歩き方は、優れた脳と美しい身体の動きを実現するための方法です。これらの軸を活用することで、効率的で快適な歩行が可能となります。

息を吸うと身体のあらゆる部分が軸から外に向かって全方向に広がっていきます。息を吐いていくとセンター、軸に向かって体幹が吸い寄せられるように細くなっていきます。

また、呼吸が重要であると著者は指摘します。 例えば、「軸呼吸・軸呼射で歩く」という方法があります。これは、軸を意識しながら息を吸い、後ろに向かってセンターで息を吐くという呼吸法です。

また、「回軸研磨法」という方法もあります。歩きながら向きを変える位置に着いたら、軸を磨くような動きをすることで、より安定した歩行ができるようになります。歩く際に吸う、吐くを意識することで、呼吸法も習得できるのが歩道の素晴らしい点です。

脳と身体の健康のために、歩道を習慣化しよう!

「歩き」とは、人間にとって、ほぼすべての全身運動の原型であり、生きていく中で最も多くくり返す全身運動であり、生きるために必須不可欠の移動法です。よい歩きをすることは、よりよく生きることにつながります。

著者のアドバイスに従い、姿勢軸、リード軸、モーター軸、ドライブ軸、フォアフット軸の5つの軸を日常で意識しながら、歩くことが重要になります。これらの軸を活かした「歩道」の5種類の軸ウォークは、脳と身体の健康に良い影響を与えます。

特に、姿勢軸をマスターすることで、優れた脳と美しい身体の動きが生まれます。 「理想の歩きのためのウォーキング」は、脳と身体の健康を促進するための方法です。このウォーキングを楽しく取り組む習慣を身につけることで、脳を鍛え本当に使える身体を作り、広範囲の健康を得ることができます。

姿勢軸を意識して歩くことで、背筋が伸び、姿勢が良くなります。これによって、内蔵の働きも改善され、体力や免疫力の向上につながります。リード軸を意識することで、体のバランスが整い、歩くことが安定します。モーター軸を意識することで、足の動きがスムーズになり、歩行の効率が上がります。

また、ドライブ軸を意識することで、歩くスピードや力強さが増し、エネルギーを効果的に使えるようになります。フォアフット軸を意識することで、足裏全体を使って歩くことができ、足の筋力やバランスを鍛えることができます。

これら5つの軸を意識した歩きを日々の生活のさまざまな場面に取り入れることで、歩くこと自体がトレーニングとなり、健康を促進することができます。

例えば、買い物や通勤の際には、姿勢軸やリード軸を意識して歩くことができます。また、ジョギングやウォーキングの際には、モーター軸やドライブ軸を意識して歩くことができます。

私は、これから5種類の軸ウォークを日々の生活に取り入れていきたいと思います。身体の健康を保つために、脳と身体をバランスよく鍛えることが大切だと感じます。本書の詳細な説明を参考にしながら、理想の歩きを実現するために努力していきたいと思います。

この本は、脳と身体を鍛えるための方法を学びたい人にとって非常に役立つ書籍であり、健康を維持し、毎日を充実させるためのバイブルになり得ます。歩道を極めるために、定期的に読み返したい一冊です。


この記事を書いた人
徳本昌大

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。
特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして、勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、マックファンでベンチャー・スタートアップの記事を連載。

■インバウンド、海外進出のEwilジャパン取締役COO
IoT、システム開発のビズライトテクノロジー 取締役
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数 

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。
 
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