眠るか?さもなくば死すか?アリアナ・ハフィントンのスリープ・レボリューションの書評②

習慣化

世界的競争の中で、睡眠不足は生き残りに不可欠な習慣になってしまった。(アラン・デリクソン)

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photo credit: LichtCatchingToby dreaming in milan via photopin (license)

日本語、中国語、韓国語には、 「働き過ぎによる死」を意味する 「過労死」という言葉がある。英語にそのような単語はないが、犠牲者はたくさんいる。また、命を落とすまでには至らなくとも、睡眠不足という流行病にかかっている人は多い。睡眠不足は産業化社会に取り憑いた亡霊だ。(アリアナ・ハフィントン)

アリアナ・ハフィントンスリープ・レボリューションの中で
流行病の睡眠不足を解消しない限り、人生をよくできないと繰り返し教えてくれます。
私たちはビジネスの競争で勝ち続けるために
睡眠不足という悪い習慣を身につけてしまったのです。
特に、東アジアのホワイトカラーは、睡眠不足で自分を追い詰め
過労死という悲惨な結果を自ら選択しています。
電通の女子社員の自殺から、過労死が大問題になり
ようやく日本でも働き方についての議論が盛んになりました。
私たちは睡眠不足の問題点をもっともっと認識すべきなのです。

深夜まで残業したり、余暇の時間をスマホやソーシャルメディアに費やすことで
私たちは自分の睡眠を犠牲にしています。
睡眠を確保しなければ、やがて私たちは痛いつけを払うことになります。
心や身体の健康を害したり、最悪の場合、早すぎる死を迎えかねません。

ジョウボーンの「UP」シリーズを装着している何千もの人々の睡眠データから
先進国の平均睡眠時間の実態が明らかになりました。
その結果は驚くべきもので、日本人としてとても悲しくなりました。
一晩あたりの睡眠が最も短いのは東京で、レッドゾーンの5時間4 5分。
なんと危険水域と言われている6時間半を切っています。
ソウルは6時間3分、ドバイは6時間13分、シンガポール6時間27分
香港が6時間29分でアジアの主要都市の住民の多くが危ない状態です。
ラスベガスも6時間32分になっていて、あなたの睡眠がこれより短いのなら
問題ありだとアリアナ・パフィントンは指摘しています。
私の睡眠時間もはっきり言って危険水域なので、恐怖感を感じています。

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また、生産性を上げるために、睡眠を削って頑張っているにも関わらず
睡眠不足が逆に生産性を下げてしまっている事実が
アメリカ、カナダ、オーストラリアなどの研究結果から明らかになっています。
先進国の人々の多くが電池切れの状態で、目標を達成できずにいるのです。

睡眠不足は当然、健康にもよくありません。
アリアナ・ハフィントンは様々なデータを紹介していますが
どの数字を見ても、いたたまれない気持ちになります。
私たちは「眠るか、さもなくば死すか」の選択を毎晩しているのです。

一晩の睡眠時間が 5時間以下になると、すべての死因を合計した死亡率は15%上昇する。米国睡眠医学会による発表をもとにCNN.comが2015年に掲載した記事では、「眠るか、さもなくば死すか」という挑発的なタイトルのもと、心臓発作・脳卒中・糖尿病・肥満のリスク上昇と睡眠不足との関連性が紹介された。充分な睡眠を取ることは、実際に生死にかかわることなのだ。

死には至らない場合でも、睡眠不足が招く健康被害は見過ごせません。
睡眠医学の専門医キャロル・アシュによれば
1週間の睡眠時間を1時間減らすだけでも
心臓発作のリスクが高まる可能性があるとのことです。

そして、最も重要なのが睡眠と心の関係です。
睡眠は体の健康と同じくらい心の健康にも影響します!
知られているほぼすべての心の病気について
睡眠不足との強い関連性が見いだされていて、その代表格がうつと不安なのです。
うつ病の患者の原因は、睡眠不足であると言っても過言ではありません。

うつや不安がある人を少し詳しく診察すると、8割から9割に睡眠障害が見られる。(ブラッド・ウォルガスト)

また、2012年に行われた英国睡眠調査では
睡眠不足の人はそうでない人に比べて無力感を7倍
孤独感を5倍感じやすいと報告されています。

睡眠不足はたくさんの人の命を奪っているという悲しい現実もあります。
多くの自動車や飛行機、医療事故も睡眠不足によって引き起こされています。
居眠り運転がアメリカにおいては毎年32万8千件の事故に関与し
そのうちの6400件が死亡事故に至っているのです。
眠気が脳の働きを阻害し、たくさんの命が犠牲になっています。
本書のケーススタディやレポートを読むと睡眠不足は
社会で解決すべき大問題であることがわかります。
睡眠不足の弊害をメディアやブロガーはもっともっと発信すべきなのです。

今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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