feel good 快適な努力で最高の成果を上げる方法
アリ・アブダール
東洋館出版社
feel good 快適な努力で最高の成果を上げる方法 (アリ・アブダール)の要約
アリ・アブダールは、「フィールグッド・プロダクティビティ」という新しい生産性のアプローチを提唱しています。彼は、従来の「苦労と努力」に基づく生産性の概念を見直し、幸福感がその鍵になると示しました。ポジティブな感情が効率を高めるだけでなく、作業の過程で人々にさらなる幸福感をもたらすことが、彼の研究で明らかになっています。このアプローチは、努力の重圧から解放され、より充実した成果を得る道を提供します。
生産性を高めるフィールグッド・プロダクティビティ
自分の幸福感を高め、それを活かして集中力やモチベーションを高める。僕はこのアプローチを「フィールグッド・プロダクティビティ」(良い気分がもたらす生産性の向上)と呼ぶことにした。(アリ・アブダール)
自分の幸福感を高め、それを生産性向上に活用するというユニークなアプローチが、医師で起業家のアリ・アブダールによって提唱されています。「フィールグッド・プロダクティビティ」(良い気分がもたらす生産性の向上)と名付けられたこの考え方は、従来の「努力と忍耐」の枠を超えた全く新しい視点を提供してくれます。
一般的に、私たちは生産性を上げるためには辛抱強く努力し続ける必要があると信じています。ゴールに到達するには苦難を乗り越えるべきだという考え方が根強く存在しているからです。
しかし、アブダールはその前提を見直し、「幸福感」と「生産性」の間にある強い関連性を示しました。彼の研究によれば、ポジティブな感情を伴った活動は、単に効率を高めるだけでなく、その過程で人々の幸福感を増幅させるのです。
ポジティブな感情は、人間の幸福や成功のエンジンを動かす燃料になるのだ。
このアプローチは、博士自身が医療現場での厳しい経験を通じて体系化したものです。 アブダール博士が提案する「フィールグッド・プロダクティビティ」の核には、いくつかの重要な要素があります。
まず、人がポジティブな感情を抱くことによって得られるエネルギーです。ポジティブな気分にあるとき、私たちは物事に対してより前向きになり、新しい挑戦を楽しみとして受け入れられるようになります。それは自然と生産性を高める結果につながります。
逆に、ネガティブな感情に支配されていると、エネルギーは奪われ、集中力が低下してしまいます。このため、アブダール博士は感情をコントロールするスキルを磨く重要性を強調しています。
2005年、心理学者のチームが幸福と成功の関係について、27万5000人以上のデータを含む225件の論文を分析しました。この研究の目的は、「成功が人を幸せにするのか、それとも幸せな人が成功するのか」という問いに答えることでした。その結果、一般的な認識とは異なり、人々が「幸福」について誤解していることが明らかになったのです。
分析によれば、ポジティブな感情を頻繁に経験する人は、社交的で楽観的であり、創造的な考えを持つ傾向があるだけでなく、実際に多くのことを成し遂げることがわかりました。こうした人々は、自身の成功にとどまらず、周囲にも良い影響を与え、良好な人間関係を築き、仕事で高いパフォーマンスを発揮し、収入も高い傾向が見られました。
職場でポジティブな感情を育む人は、創造性や計画性に優れ、問題解決能力が高く、失敗からの回復力が強い上、積極的に行動するため、評価も高くなります。さらに、ストレスを抱えることが少なく、上司や同僚からの信頼を得やすいだけでなく、職場への忠誠心も強くなることが示されました。
人は成功するから気分が良くなるのではない。気分が良いから成功するのだ。
これらの結果から分かるのは、成功が人を幸せにするのではなく、幸福感を持つことで成功を引き寄せるという事実です。気分が良いことで、創造性や行動力が高まり、それが結果的に成功へとつながっているのです。
遊び心を引き出す3つの方法
フィールグッド・プロダクティビティの3つのエネルギー源のうちの1つ目は、「遊び心」だ。人生はストレスフルだ。だが、遊びは人生を楽しくする。
私たちの生活には多くのストレスがあり、常に課題や責任に追われがちです。しかし、遊び心を持つことで、日々の暮らしに楽しさと軽やかさを取り戻すことができます。遊びは単なる気晴らしではなく、幸福感や創造性を引き出す強力なエネルギー源なのです。
研究によれば、冒険的な要素を日常に取り入れている人たちは、そうでない人たちに比べて、幸福感やワクワクした気持ち、そして心の安らぎを得やすいことがわかっています。新しい場所に出かけたり、予期せぬ体験に身を委ねたりすることで、私たちはポジティブな感情を呼び起こし、それが心身のエネルギーとなっていきます。
冒険が多い生活は、単調さを打破し、日常の中に新たな刺激をもたらしてくれるのです。 しかし、「冒険」と聞くと、大げさなものや手間がかかることを想像するかもしれません。実際には、遊び心を活用するために必要なのは、大掛かりな計画や準備ではなく、小さな工夫や視点の転換です。
その第一歩として、「自分に合ったキャラクターになりきる」という方法があります。別の人格を演じることで、普段の自分では挑戦をためらうような行動にも、自然と積極的になれるのです。
15年前、私は著者を目指していましたが、アウトプットへの恐怖を抱えていました。しかし、「自分はすでに著者である」と思い込んでその役を演じることで、執筆のハードルが下がり、自然と文章を書くことに集中できるようになったのです。その結果、SNSで積極的に発信することができ、ついには実際に著者としての道を切り開くことができました。このように、別のキャラクターになりきることで、自分の殻を破り、新しい行動を始めることができます。
また、このアプローチは仕事以外の場面にも応用できます。本書で紹介されている「収集家」や「語り部」など8つの遊びのパーソナリティになりきることで、普段とは異なる視点で世界を楽しむことができるようになります。
「探検家」になった気持ちで日常の街を歩いてみると、いつも通る道に新しい発見があったり、普段気に留めない景色の美しさに気づいたりするかもしれません。「芸術家」の視点を取り入れることで、何気ない瞬間に美しさを見出し、それを形にして楽しむことができるでしょう。
遊び心を取り入れるための2つ目の方法は、あらゆる物事に楽しみを見つけることです。『メリー・ポピンズ』の曲の歌詞にもあるように、どんな仕事にも必ず楽しい部分があります。それを見つけるためには、「これが楽しいとしたら、どんなふうになるだろう?」と自分に問いかけてみることが効果的です。視点を変え、仕事や取り組みの中に楽しさを見出そうとすることで、気持ちが軽くなり、自然と意欲が湧いてきます。
3つめの方法は、行動のハードルを下げることです。失敗とは、それを「失敗だ」と自分で決めつけたときに初めて失敗になります。何事も完璧にやろうとするのではなく、肩の力を抜いて取り組むことが重要です。常に深刻な顔をしている必要はありません。
むしろ、余裕を持って真摯な気持ちで取り組むことで、結果的に良い成果を得られることが多いのです。失敗を恐れず、気楽に行動することで、遊び心を取り入れた柔軟な姿勢が生まれます。こうした心の余裕が、新しい可能性や創造性を引き出す鍵となるのです。
重要なのは、「遊び心を持つこと」が、自分の可能性を広げる鍵であるという点です。遊び心を取り入れることで、失敗への恐れや自己批判を和らげ、自由な発想や行動が生まれます。結果として、新たな挑戦を楽しみながら乗り越えられるようになり、ポジティブなエネルギーがどんどん蓄積されていきます。
遊び心は、単なる気晴らしではなく、人生をより豊かにし、目標達成のプロセスを楽しむための強力なツールです。それは、日常の中に冒険を見つけ、創造性を引き出し、自分自身を成長させる原動力となります。自分の中に眠る遊び心を解放し、思い切って新しいキャラクターになりきることで、きっと人生がより彩り豊かなものになるでしょう。
自信スイッチを入れよう!
何かをするときに、たとえ自信がなくても、自信があるかのように振る舞うのだ。これは拍子抜けするくらい簡単な実験だ。
フィールグッド・プロダクティビティの3つのエネルギー源のうちの2つ目はパワー=自分をコントロールすることです。自信を持つことは、何かに挑戦する際に大きな後押しとなります。しかし、私たちの多くは、何か新しいことに取り組もうとするとき、不安や迷いを感じ、尻込みしてしまうことがあります。そんなときに役立つのが「自信スイッチ(コンフィデンス・スイッチ)」を入れるという考え方です。
この方法は、簡単でありながら強力な効果を発揮します。 「自信スイッチ」を入れるとは、たとえ自信がなくても、自信があるかのように振る舞うというものです。これは一見すると単純すぎるように感じられるかもしれませんが、その効果は驚くべきものです。
不安で立ち止まってしまいそうなとき、自分自身に「もし自信満々だったらどうだろう?」「自分にはできるという確信を持ってこれに取り組むとしたら?」と問いかけてみるのです。このシンプルな質問が、行動を促すきっかけとなり、自信のなさを克服する助けとなります。
実際に自信があるように振る舞うことで、脳はその行動を現実として捉え、自分が本当に自信を持っているかのように感じ始めます。つまり、「振る舞いが心をつくる」ということです。自信を持っているふりをして行動することで、次第にその自信が本物の感情として根付き、実際のパフォーマンスにも良い影響を与えます。
たとえば、人前で話す場面を想像してください。大勢の前で話すことに緊張してしまうのは自然なことですが、その緊張が行動を妨げる場合、「自信スイッチ」を使ってみるのです。自分が堂々と話している姿をイメージし、その気持ちを演じるように振る舞います。姿勢を正し、声に力を込め、アイコンタクトを意識して話すことで、実際に自信を持っているかのように見せることができます。
そして、その振る舞いが実際の感情に影響を与え、話し終えた頃には緊張が和らぎ、自信を持った状態になっていることに気づくでしょう。 このアプローチは、日常生活や仕事のさまざまな場面でも活用できます。新しいスキルを学ぶとき、プレゼンテーションをするとき、または挑戦的なプロジェクトに取り組むときなど、どんな状況でも「自信スイッチ」は役立ちます。
大切なのは、行動する前に自信を持つ必要はないということです。自信がなくても、まず行動を起こし、その行動の中で自信を育てていくのです。 この手法の良いところは、自分の考え方や感情に頼る必要がない点です。誰でも不安を感じる瞬間はありますが、その不安に囚われず、「自信を持っている自分」を演じることで、不安を乗り越える力が得られます。この小さな工夫が、自分の可能性を広げ、さまざまな挑戦を楽しむきっかけとなるのです。
人間関係が重要な理由
難しい何かに挑むときは、自分の失敗を喜ぶライバルがいるよりも、頼れる仲間がいるほうがはるかにいいということだ。
難しいことに挑むとき、孤独でいるよりも仲間の存在が大きな支えになることを、私たちは経験的に知っています。自分の失敗を喜ぶライバルの視線を気にしながら進むよりも、信頼できる仲間とともに歩む方が、遥かに充実感や安心感を得られるものです。
フィールグッド・プロダクティビティで提唱される3つのエネルギー源のひとつ、「人間関係」は、こうした仲間の重要性を強調しています。 人とのつながりは、単に孤独を埋めるだけではなく、私たちの成長や成功を後押しする力を持っています。
良い人間関係は、アイデアを生み出すきっかけとなり、困難に直面したときに心の支えとなるだけでなく、前向きに進むためのエネルギーを与えてくれます。特に、信頼できる仲間や応援してくれる人たちがそばにいると、失敗への不安が軽減され、チャレンジ精神を持って取り組むことができるようになります。
私の大好きな音楽家のブライアン・イーノのエピソードは、人間関係の力を示す良い例です。彼はアンディ・マッケイとの偶然の出会いをきっかけにコミュニティに参加し、それがロキシー・ミュージックの結成へとつながりました。このつながりがなければ、彼の音楽人生は大きく異なっていたでしょう。
これは、人生において「誰とともにいるか」がいかに重要であるかを物語っています。 また、人間関係は私たちの幸福感や生産性にも深い影響を与えます。心理学的な研究でも、信頼できる仲間との良好な関係がストレスを軽減し、自己効力感を高めることが明らかになっています。
協力し合うことで、個人では達成できない成果を手にすることができるだけでなく、そのプロセスそのものが幸福感を生むのです。一緒に目標に向かって進む仲間がいれば、挑戦がより楽しくなり、達成感も一層大きくなります。
良い人間関係を築くには、まず自分がチームプレーヤーになることが大切です。一緒に働く相手をライバルではなく仲間として見ることで、自然と協力的な姿勢が生まれます。また、誰かを助けることや、助けを求めることも、信頼関係を育むためには欠かせない要素です。こうした関係性を築くには、「誰かの一日を少しでも明るくするために、自分にできることは何だろう?」と自問してみると良いでしょう。
例えば、シンプルな言葉や小さな行動でも、相手にとっては大きな力になることがあります。たった一言が相手の気分を高め、1週間を楽しいものに変えることさえあるのです。 良好な人間関係を築くためには、意識的なコミュニケーションと行動が必要です。
私たちはしばしば、自分では十分に伝えているつもりでも、相手にはその意図が伝わっていないことがあります。だからこそ、普段以上に意識してコミュニケーションを取ることが重要です。そして、自分が相手にどんな貢献ができるかを考え、それを行動に移してみましょう。そうすることで、自分だけでなく周囲にもポジティブな変化が生まれ、結果としてお互いの幸福感や活力が高まるのです。
「良い人間関係」というエネルギー源は、単に生産性を高めるだけではなく、人生そのものをより豊かで楽しいものにしてくれます。周囲の仲間を支え、支えられる関係を意識的に築いていくことで、困難な状況でも笑顔で挑む力を得られるでしょう。そして、信頼と協力の輪が広がれば、より良い未来が開かれていくのです。
先延ばしを防ぐ方法
「誰も気にしない」という考え方は、とてつもなく大きな変化をもたらしてくれる。不安による先延ばしを減らすために、これほど簡単な方法もない。
先延ばしは、私たちの多くが抱える課題ですが、その原因は怠け心や意志の弱さではありません。その本質は、感情や気分が深く関係しているという点にあります。気分が悪いと、物事を始める意欲が削がれ、結果的に行動を先送りにしてしまうのです。この根本的な原因に向き合わない限り、先延ばしを根本的に解決することは難しいでしょう。 著者は、先延ばしの本質を見抜き、それを解消するための「アンブロック法」を提案しています。
この方法の基本は、良い気分を妨げている原因を特定し、それを取り除くことです。たとえば、多くの人が先延ばしをしてしまう理由のひとつに、不安や不確実性があります。
これを克服するためには、まず自分が何をしようとしているのかを明確にすることが重要です。「なぜこれをする必要があるのか?」「どのように達成するのか?」と自分に問いかけることで、目的が明確になり、行動を起こしやすくなります。 さらに、目標設定の方法を見直すことも大切です。
従来の「SMARTの法則」ではなく、博士が提唱する「NICEの法則(Near Term、Input Based、contorollable、Energising))」に基づいて目標を立てると、より現実的で達成可能なプランを構築できます。
この方法では、目標を「短期的(Near Term)」に設定し、達成感を得やすくします。また、「行動ベース(Input Based)」の目標=今できる目標にすることで、具体的なステップが見える化されます。私は毎日2000文字以上の書評ブログを書くという行動ベースの目標を設定し、これを15年間続けることができました。
そして、「コントロール可能(Contorollable)」であることを意識することで、自分が直接影響を与えられる範囲での目標設定が可能になります。最後に、「元気になる(Energising)」ような目標を立てることで、行動に対するモチベーションが高まります。
博士は、これに加えて「実行意図」という方法も推奨しています。これは、新しい行動を既存の習慣と結びつけるものです。たとえば、歯を磨いている間にストレッチをするなど、日常生活に新しい行動を自然に取り入れることで、先延ばしを防ぎやすくなるのです。
先延ばしを減らすもうひとつの鍵は、「感情ラベリング」というテクニックです。これは、自分が感じている感情に具体的な名前を付けることで、その感情を認識し、冷静に向き合うことを目的としています。
不安や緊張を感じたときに、「今、自分は『失敗することへの恐れ』を感じている」などとラベルを付けることで、その感情の正体を把握できます。これにより、感情が行動を支配することを防ぎ、冷静さを取り戻す助けになります。
また、ラベルを付けることで感情を客観的に捉えられるため、恐怖や不安に過剰に反応することが減り、行動を起こしやすくなるのです。 恐怖や不安を乗り越えるためには、さらに視点を変えることも有効です。
アブダールは、恐怖を減らす方法として「10/10/10のルール」をあげています。このルールでは、目の前の問題について次のように考えます。「私はこの問題に10分後も悩まされているだろうか?」「10週間後も同じことを気にしているだろうか?」「10年後もこの問題を気にしているだろうか?」と自問するのです。
これにより、目の前の問題を長期的な視点から捉え直し、不安や恐怖を軽減できます。多くの場合、答えは「いいえ」でしょう。このシンプルな問いかけは、問題が実際にはそれほど深刻でないことに気づかせてくれるのです。
また、「誰も私のことなんて気にしていない」と考えることも、不安を和らげるための強力なツールです。私たちは、自分の行動や失敗を過剰に意識しがちですが、他人は意外とそこまで気にしていないものです。
他人の目を気にしすぎて行動を躊躇するよりも、「周りの人は自分のことをさほど注視していない」という認識を持つことで、不安を手放し、前向きに行動を起こせるようになります。 さらに、著者は「失敗を許すこと」の重要性も指摘しています。
先延ばしをしてしまった自分を責めるのではなく、許すことで、自己批判の連鎖から解放され、次の行動を起こすエネルギーが生まれます。失敗を認め、それを受け入れることで、ポジティブな方向に進む余地が広がるのです。 これらのアプローチは、単なる行動の修正にとどまらず、感情や思考パターンを根本から見直すことを目的としています。
チームによれば、こうした創造的な活動はリラックス効果が高い。また、人を良い気分にさせる特徴が4つあるという。僕はその頭文字を取って、「CALM」と呼んでいる。
アブダールは、持続可能な生産性を維持するために、ただ効率を追い求めるだけではなく、効果的で意味のある休息の重要性を強調しています。その中でも特に注目されるのが、「CALM」という概念です。
「CALM」は、有能感(Competency)、自律的(Autonomy)、開放感(Liberty)、そしてくつろぎ(Mellow)の4つの要素を軸にした休息の取り方を指します。
このアプローチは、単なる時間つぶしではなく、燃え尽き症候群を防ぎつつ、心身に本当にプラスになる休息を実現する方法です。 例えば、有能感を養う休息では、新しいスキルを習得することが効果的です。興味のあることや挑戦してみたい分野に取り組むことで、達成感を得られると同時に、日常の中での成長を実感できます。
自律的であることも重要です。外部からのプレッシャーやルールに縛られず、自分のペースで行動する時間を持つことで、心の中に自由な感覚が生まれます。これにより、日常の忙しさやストレスから一歩離れ、自分らしい充電の仕方が見えてくるのです。
開放感という要素では、特に自然の中で過ごすことが大きな効果を発揮します。自然に触れることは、私たちの心をリセットし、リフレッシュする力があります。短時間でも散歩をすることで、緑や風の心地よさを感じることができ、それが心身のエネルギーを回復させてくれるのです。
また、自然を室内に取り入れる方法もあります。観葉植物を置いたり、鳥のさえずりや風の音といった自然音を流したりすることで、部屋の中でも自然とのつながりを感じられます。こうした小さな工夫が、日常の疲れを和らげる助けになります。
多くの人は、休むことさえも生産性を意識して「有効活用」しようとしがちですが、時には戦略を持たず、ただ何もしないことが最も効果的な休息となる場合もあります。
たとえば、今日のタスクを意識的に減らすことで、明日の自分がより良い状態で1日を始められるのです。「休む」こと自体に罪悪感を抱かず、その日自分が必要としているリズムに身を委ねることが、心と体のリフレッシュにつながります。
「幸福感を伴う成功」を追求するこのアプローチは、現代の多忙なライフスタイルの中で、多くの人々に新しい生き方の指針を提供しています。ストレスやプレッシャーに振り回されるのではなく、自分自身のペースで目標を追いかけながら、充実した日々を送ることを目指すものです。
フィールグッド・プロダクティビティの考え方を取り入れることで、私たち一人ひとりがより幸せで意味のある人生を築けるようになるのです。本書の54の実験にトライすることで、幸福度がアップするはずです!
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